【NHKマイルC予想2021】異色ローテのアナザーリリック、舞台適性高い

今週日曜の東京メインレースは、3歳マイル王決定戦のNHKマイルカップが開催されます。

2歳王者のグレナディアガーズ中心となるメンバー構成ですが、休み明け初戦のファルコンSではルークズネストの逃げ切りを許す形での2着敗退となっており、左回りコースはこれまで未勝利ということもあり、叩き2戦目での上積みはあるかと思われますが、左回りコースはこれまで新潟、中京と未勝利となっているだけに、府中の長い直線で押し切る競馬ができるのかどうか、改めて注目したいところです。

トライアルレースを2つとも勝った矢作厩舎の勢いも注目で、2頭とも上位人気が予想され、圧勝といえる走りで逃げ切ったNZT勝ち馬のバスラットレオンは藤岡祐介騎手、アーリントンカップで重馬場を2番手から押し切ったホウオウアマゾンは、川田騎手がグレナディアガーズ騎乗のため、今回は武豊騎手とのコンビで挑む予定となっています。

また、弥生賞2着で皐月賞の権利を取ったものの距離適性を考慮してNHKマイルカップに直行するローテーションとなっているキングマン産駒のシュネルマイスターも、ひいらぎ賞以降、継続してルメール騎手が騎乗しているだけに、注目しておきたい1頭です。

勢いのある牡馬が多いだけに、牙城を崩すのは難しそうではありますが、あえて狙ってみたいのが、美浦・林厩舎の管理馬であるリオンディーズ産駒のアナザーリリックです。G1でおなじみの勝負服でもあるシルクレーシングの馬で、これまで3戦2勝となっています。

デビュー以来連をはずしていない安定感も買い材料ですが、前走のアネモネSでは重馬場をこなしての勝利となっており、天候問わず期待できる結果をこれまで残しています。

また、桜花賞トライアル勝ち馬だけに、牝馬限定の桜花賞に向かうのが自然かと思われましたが、関西遠征を嫌ったのか、アネモネSからNHKマイルカップ直行という珍しいローテーションで挑みます。

主戦の津村騎手が引き続き騎乗するのも強みで、母の半兄のポップロックは、目黒記念連覇、ジャパンカップ2着など、東京の大舞台に強い血統背景という点も買い材料といえそうです。新潟マイルの新馬戦を快勝しており左回りも問題なし。「本質的には東京向き」と林調教師も強気のコメントを残しており、桜花賞に見向きもせずに同レースを選択したのも、舞台適性への高さを見込んでいるからでしょう。

そして鞍上は、悲願のG1初制覇がかかる津村明秀騎手。有力どころはほぼ先行馬という中で、マークの薄い差し馬は悪くない条件。悲願達成へ向けた好騎乗にも期待したいところです。