今週の日曜日は、3歳馬マイラーチャンピオン決定戦のNHKマイルが行われます。今年も朝日杯フューチュリティステークスの勝馬グレナディアガーズを中心に、重賞馬が6頭、重賞最高着順が馬券圏内2着、3着に入ったことのある馬が7頭と重賞活躍馬が多数揃いました。
近年は、桜花賞や皐月賞からマイル路線に転じた昨年のレシステンシアや一昨年のアドマイヤマーズ、2016年のメジャーエンブレムなどトップクラスの馬が力通りの結果を残してきましたが、今年はG1馬はいるもののそこまで力が抜けていそうな馬までではおらず、どの馬にもチャンスがありそうな様相となっています。
その中で注目はヴィクトワールピサ産駒のレイモンドバローズです。レイモンドバローズは、前走アーリントンカップで3着となり優先出走権を得てNHKマイルCに挑戦してきました。初重賞で3着とまずまずの結果だった訳ですが、重馬場で前残りの競馬となり、展開の助けもあったように見えました。
それでも注目しているのは、レイモンドバローズの東京競馬場適性にあります。2走前の1400mの1勝クラスでは、3番手から直線抜け出すとセフティーリードを保ったまま快勝。相手が1勝クラスだったとはいえ、それまでのレイモンドバローズの競馬と比べても強いレースっぷりでした。
中京はすでに勝利実績があったので左回りの適性の高さは証明済みでしたが、改めて東京コースの適性の高さを示しました。経験の浅い3歳馬同士ですから、競馬場のアドバンテージはかなりのものでしょう。それを加味して出走馬18頭を改めて見てみると、なんと東京競馬場を経験した馬が18頭中5頭、勝ち馬に至っては3頭だけでした。多くの馬が東京競馬場を未経験なのです。重賞馬6頭でさえ、1頭も東京競馬場を走ったことがないのです。
長い直線、左回り、ワンターンなど、適性が問われやすい条件が揃っているだけに、東京コースでの実績は重要度が高め。1F短い1400mでも勝利実績があるのは大きなプラスでしょう。
ということで今年のNHKマイルは、東京実績のない馬が多い中、舞台適性の高いレイモンドバローズがコース実績のアドバンテージを生かして好走してくれると予想します。