東京の土曜メインは、安田記念を目指すマイル短距離馬が集結する「京王杯スプリングカップ」です。昨年のNHKマイルの覇者ラウダシオン、同4着のタイセイビジョン、昨年の阪急杯2着のミッキーブリランテあたりが人気を集めそうです。ただ、ラウダシオンとミッキーブリランテは前走二桁着順、タイセイビジョンも1年以上勝ち星なしと伏兵にも台頭のチャンスは十分ありそうです。
17頭と頭数が揃った今年の出走馬の中で注目しているのは、4歳牝馬のビッグクインバイオです。
ビッグクインバイオは、前走京都牝馬ステークス・10着。4走前の奥多摩ステークスを勝ちオープン入りしてから3戦して5着、7着、10着と成績自体は下降気味です。この馬の買い材料は“左回りの実績”です。これまでの全成績は14戦して4勝3着3回。そのうち左回りの成績は8戦して4勝3着3回と馬券に絡んだレースは全て左回りです。
オープン入りを果たした奥多摩ステークスは左回りの東京競馬場でしたが、その後のオープン3戦がともに右回りでした。この馬の実力が発揮されるのは左回りでこそ。オープン入りして初めての左回りとなる今回こそ、ビッグクインバイオの本来の力が発揮されるでしょう。
また、週末は雨予報のようなので良馬場ではない可能性が高いのですが、ビッグクインバイオは重馬場・6着、稍重を2戦して4着・1着という成績です。重馬場の1戦は左回りで唯一馬券圏内に絡めなかったレースだったので、重馬場は不利に思われるかもしれません。
しかし、そのレースを見てみると大外からじわじわ位置取りをあげて先行し、直線では先頭に立つと言う積極的なレース運びでした。結果的に5頭に差されましたが、初めての3勝クラス、昇級初戦で1番人気となった中、横綱レースで負けたのは、力試しという意味で仕方がなかったのかのしれません。
稍重の1勝は同じ東京の1400mを先行抜け出しで快勝していますので、むしろ稍重くらいなら全く問題ないと思われます。母アニメイトバイオも同じような成績で重馬場は大敗していますが、稍重のG2府中牝馬で2着、オークスでは11番人気で4着と格上の重賞でいい走りをしています。血統的にも、馬場が少し重たくなっても問題はなさそうです。
ということで京王杯スプリングカップは、左回りが得意で、ある程度重た馬場でもこなせる可能性が高い4歳牝馬ビッグクインバイオの激走に期待したいと思います。