サウンズオブアース(父ネオユニヴァース・母ファーストバイオリン)は2011年に社台ファームで産まれた5歳牡馬です。
2歳の新馬戦においては、堂々の1番人気に押されましたが5着という結果に終わりました。その後も上位人気を得ますが2着、4着と未勝利のまま年を越し、ようやく手に入れた初勝利は年明け初戦の3歳未勝利戦でのことでした。
この馬の特徴を一つ挙げろと言われたら多くの人は善戦マンと答えることでしょう。キャリアは18戦して【2-7-1-8】と、勝ち星こそ少ないものの連対率は5割と安定しています。重賞でも6回2着に来ていますが、未だに重賞での勝利がなく、ここジャパンカップで大きな初戴冠を狙っています。1着こそ少ないものの大敗が少ない安定した競走馬です。
2400mに対する距離適性は充分感じさせ、この距離初挑戦となった日本ダービーでの11着以外は掲示板を外しておらず、昨年のジャパンカップでも5着と健闘しています。中断からの追い込みで末脚が爆発したら優勝も狙える素質のある馬です。GⅠでも菊花賞、有馬記念で2着まで来ており、出走ごとに初勝利が注目されます。
サウンズオブアースはやはりその安定感から単勝よりも複勝で買われる傾向にあります。今回も同様の売れ方をする可能性が非常に高いですが、相手関係もレベルが高いため中穴としてマークも薄めで、大崩れのない普段通りの走りで余裕を持っていけることでしょう。
偉大なる先輩善戦マンたち
善戦マンと言って思い浮かぶ馬には皆さんどんな馬がいるでしょうか?代表格としては後に種牡馬としても大成功を収めたステイゴールド。目黒記念で勝利するまでに「主な勝鞍:阿寒湖特別(900万下)」のまま積み上げた戦績は36戦して【3-12-8-13】というハイアベレージな成績。重賞だけでも2着3着ともに7回ずつと、いつ勝利するのかとヤキモキしたファンも多かったのではないでしょうか?その後の活躍は皆さんご存知のとおりなのでここでは割愛いたします。
また、オルフェーヴルを何度も追い詰めたウインバリアシオンも話題に登ることが多いですね。この馬も怪我を乗り越え2014年日経賞で青葉賞以来約3年ぶりとなる勝利を手にしました。その他に、苦境を乗り越え花を咲かせた馬としてはナイスネイチャなども挙げられます。
これら3頭に共通しているのは、長い善戦生活の末に6歳で結果を出したというところ。たまたまかもしれませんし、6歳を超えて結局勝利を手に出来なかった馬たちも当然いますので、サウンズオブアースがどうなるかはわかりませんが、これらの前例もあることですから、少なくとも6歳までは長い目で見守りたいところです。
今年も有馬記念まで見据えていることでしょうが、まずはジャパンカップでデムーロ騎手と人馬一体となり、駆け抜けてくれる可能性に過度にならない程度に期待したいです。