ダービーから1時間20分後の東京最終レースはG2目黒記念です。伝統あるハンデ重賞ですが、近年はダービー直後のレースとなったことでダービーの興奮冷めやらぬ中で色んな競馬ファンの思いをぶつけるにはちょうどいいレースとなっています。
今年は重賞馬が少なく、トップハンデ57kgのムイトオブリガードと、56kgで前走ダイヤモンドSを制したグロンディオーズの2頭のみ。オープンの大阪ハンブルグカップの1・2着馬、メトロポリタンSの勝馬など好調の馬が多く出走してきたこともあって、かなり混戦模様となりました。
そんな中で注目しているのは、最軽量ハンデ52kgで出走する6歳牡馬トラストケンシンです。
トラストケンシンは、3歳時にG2弥生賞で6着、青葉賞・5着、セントライト記念・9着、古馬となってからもアルゼンチン共和国杯5着という実績で、近走も結果がでておりません。
勝利は2年前の1000万クラスが最後で、ここ6戦は3勝クラスでさえ馬券圏内に入っていません。格下レースさえ勝ちあがれず、約2年スランプ続きという状態です。
しかし、約5か月の休み明けだった前走の美穂Sでは、ようやく復調の気配を見せてきました。近走の成績から3勝クラスでも9番人気と低い支持の中、上り最速で5着に好走。道中内でじっとしながら、14頭中12番手という後方の位置取りから、勝馬から0.2秒差まで追い込んでの5着は見せ場十分でした。
3勝クラスとは言え、近走の中では好内容。前走がこれまで一度も勝利どころか2着にさえも来たことがない中山競馬場だったのに対して、今回は全3勝全てを上げて得意としている東京競馬場に替わるので、2走目の上積みも加速するはずです。
さらに、今回出走する2頭の重賞馬のうちの1頭ムイトオブリガードとは、同馬が勝ったアルゼンチン共和国杯で0.3秒差の5着に善戦。上り時計はムイトオブリガードを上回ってます。この時のハンデ差は3kgでしたが、今回は5kgとなってますのでさらに差が縮まる可能性があります。
また、もう1頭のグロンディオーズとは江の島S、日本海S、六社Sと3戦連続同じレースを走っていずれも斤量差なしでした。今回は4kg差ですから復活気配に斤量差が加わって逆転もあるかもしれません。
ということで、目黒記念は長いスランプから復活気配のあるトラストケンシンが、最軽量ハンデによる斤量差を活かして、以前負けた重賞馬達に逆転し、完全復活を果たしてくれることに期待したいと思います。