昨年のクラシックは牡馬のコントレイル、牝馬のデアリングタクトがそれぞれ1強といえる内容で推移しましたが、馬券検討するうえでは混戦のほうが望ましいのは間違いないでしょう。
最近では馬主や厩舎は違えどノーザンファーム生産馬が圧倒的ともいえる強さを誇っていますが、今から28年前となる1993年のクラシック戦線は、血統、生産牧場、馬主が全て異なる3頭でクラシック3冠レースを分け合う結果となっており、皐月賞をナリタタイシン、日本ダービーをウイニングチケット、菊花賞をビワハヤヒデと、当時BNWの3強と言われた馬たちがきれいに1冠ずつ制覇する形となりました。
いずれの3頭とも引退後も長生きしていたこともあり長く競馬ファンから愛されてきましたが、昨年4月にナリタタイシン、7月にはビワハヤヒデが天に召されてしまい、気づけば存命なのはウイニングチケットのみとなっています。
柴田政人騎手悲願のダービー制覇のパートナーとしても名高いウイニングチケットは、北海道浦河町のうらかわ優駿ビレッジAERUで余生を送っています。
今年31歳と、サラブレッドとしては高齢といえるウイニングチケットですが、2005年12月からAERUに来て以来16年目となっており、過去にはダイユウサク、ニッポーテイオー、ヒシマサルなどと一緒に放牧されていましたが、3頭とも今は天に召されており、ウイニングチケットには長生きしてほしいなと切に思います。
最近ブームとなっている『ウマ娘 プリディーダービー』の影響もあり、競走馬の見学需要が増えてきているようですが、コロナ禍の昨今ではなかなか見学が許されない中、現時点ではAERUとタニノギムレットなどを繋養しているヴェルサイユリゾートファームの2箇所のみが名馬と触れ合える機会を提供している場となっています。
しっかりとマナーを守るのは最重要事項ですが、直にサラブレッドと触れ合うのは、競馬への理解を深めていく貴重な経験となりそうですね。