引退した競走馬の余生を支援する認定NPO法人の「引退馬協会」では、功労馬のナイスネイチャの誕生日に合わせて寄付を募る「バースデードネーション」を今年も実施し、第5回となる今年は目標額を大幅に上回る寄付が集まったことが話題となりました。
5年前から行われているバースデードネーションの取り組みですが、今年は大人気となっているゲームアプリの「ウマ娘 プリティーダービー」をきっかけに引退馬に興味を持ったファンが急増したといわれており、ナイスネイチャの誕生日である4月16日から募集が開始された24時間後には1320万円を突破し、1ヶ月後の締め切り時には最終的に支援者が1万6296人、支援金は目標金額300万円に対して3500万円を超える額が集まりました。
集まった金額は昨年比で20倍ほどに登り、寄付金は功労馬の引き取り費用となる予定で、対象は重賞勝ちのある繁殖馬や、助成金の対象にならない産駒に重賞勝ちのある繁殖馬となっています。
ナイスネイチャ自身は渡辺牧場で余生を送っており、仲間のメテオシャワーとともに放牧されるなど、今も元気に過ごしています。高齢を考慮して、エサや放牧地、馬房などを工夫していますが、体つきは年齢以上にしっかりしているとのこと。
今年で33歳となったナイスネイチャですが、ゲームがきっかけで再び人気を取り戻す結果となっており、種牡馬や繁殖牝馬として活躍する馬たちにどうしてもスポットライトが当たってしまう引退後の馬生ですが、思わぬ形で盛り上がりを見せた引退馬の余生に今後も注目していきたいですね。