2017年秋華賞馬ディアドラが初仔を受胎

昨年の引退馬といえば史上最強牝馬の呼び声も高いアーモンドアイの印象が強いのではないかと思います。

近年はアーモンドアイを始めとして、現役でもクロノジェネシスなど牡馬混じりの中で活躍する牝馬が目立ってきていますが、2017年の秋華賞を制したディアドラも2019年にはイギリスのナッソーステークスを勝利するなど、牡馬に混じっても活躍した牝馬の一頭です。

キャリアの後半はほぼ海外転戦を繰り返し、日本で活躍する姿を直接見かける機会はめっきりなくなってしまい、昨年の11月にバーレーンで行われたバーレーンインターナショナルを最後に引退し、今年で7歳となっています。

引退後も日本に帰国しないままアイルランドへ移動して繁殖牝馬となり、欧州の至宝とも言えるガリレオと2度の種付けをするもいずれも不受胎となり、最終的には日本で馴染みの薄いウートンバセットという種牡馬との間に初仔を受胎することとなりました。

ウートンバセットの現役時代の戦績は9戦5勝で、2歳時にはフランスのG1ジャン・リュック・ラガルデール賞を制し、仕上がりの早さにも定評がある種牡馬となっているようです。主な産駒には2016年のフランスダービー、イギリス、アイルランドのチャンピオンSを制しG1を3勝しているアルマンゾルがいます。

ガリレオとディアドラの間に産駒が生まれていたら欧州のクラシックでも注目の的となったであろうことは間違いないところですが、ダービー馬を輩出しているウートンバセットとの配合で、やや晩成型に出ているディアドラとの間にどのような産駒が生まれるのかもまた興味深いものがあります。

ディアドラの父ハービンジャーも欧州で活躍した血統背景で、さらに母の父スペシャルウィークは日本のダービー馬ということで、産駒が日本で走るのか、欧州で走るのかも含め、まずは無事に初仔が誕生するのを楽しみに待ちたいところですね。