今週の日曜日、東京競馬場では3歳ダート重賞のユニコーンステークスが行われます。このレースの勝馬は、かなりの確率でその後ダートG1、中央交流Jpn1を勝利することが多く、ダート3歳戦の中では、屈指の未来のダートGⅠ馬の登竜門的レースとなっています。それを証明するかのように、2015年のノンコノユメから昨年の勝馬カフェファラオまで、現在6年連続で未来のダートG1馬を輩出しています。
今年もそんな未来のダートG1馬になるべく、16頭の馬が出走してきました。その中で注目しているのは、ブラックタイド産駒のブラックアーメットです。
ブラックアーメットは、ユニコーンステークスの前哨戦、青竜ステークスで11番人気ながらも3着に好走しています。今回は勝馬のゲンパチフォルツァをはじめ、前走はブラックアーメットより人気上位に進出しているティアップリオンやプロバーティオも出走していますし、前々走ブラックアーメットが7着に敗れた昇竜ステークスを制したカレンマチェンコや、4着のルーチェドーロ、5着のサヴァなどの掲示板に載った馬達、格上UAEダービーに出走したピンクカメハメハ、芝路線からダービートライアルのプリンシパルステークス10着から転戦してきたヴィゴーレ、その他にも未勝利、1勝クラスを連勝中と勢いのある馬など多種多様な馬が出走してきました。
しかし、それらの有力馬以上にブラックアーメットを評価したいのは、この馬が東京ダート1600mへの適性の高さです。
前走の青竜ステークスで初めて東京ダート1600mという条件だったのですが、それまで7戦して1400mまでしか経験がなかったせいか、12頭中11番人気という低評価でした。しかし、その低評価を覆して3着に食い込み、3連単25万を超える高配当を演出しました。レースっぷりも素晴らしく、長い直線を活かして長くいい末脚を発揮していました。ブラックアーメットの母カチューシャの戦績はオープン1勝のみでしたが、その唯一の1勝は東京ダート1600mのオアシスステークスだったという点も、同舞台への期待度が高まります。
2走前の昇竜Sでは7着に敗れましたが、中京の1400は全く適性が違うので度外視できそうですし、前走東京1600mでレディバグと同じ上がりで3着に好走している点からも、やはりこの馬のベストは東京ダートマイル。今回は1400mで早いあがりを出している馬が多いので、後半消耗戦になる可能性は高く、展開面も向きそうです。
ということで、ダートG1馬の登竜門的レースのユニコーンステークスは、東京ダートマイル巧者のブラックアーメットが、ダート界の新星になってくれることに期待して応援したいと思います。