今月4日に行われたフランスのサンクルー大賞は、日本の宝塚記念と近い立ち位置の上半期の総決算といわれる一戦です。1999年のエルコンドルパサーによる優勝が印象深い伝統的なレースで、1996年、97年には、ジャパンカップにも訪れ後に日本で種牡馬となったエリシオが連覇を遂げています。
かつては3歳馬も出走可能でしたが、2005年以降は古馬限定のレースとなっています。
今年は凱旋門賞2着のインスウープ、同じく4着のゴールドトリップなどが出走するハイレベルなレースとなりましたが、勝ったのは2番人気に支持されたアイルランドのブルームで、G1初制覇を成し遂げました。
ブルームはキーファーズの松島オーナーとクールモアの共同所有馬で、この勝利で秋には凱旋門賞参戦が視野に入っています。
クールモア有力馬の主戦といえば、日本でもおなじみのライアン・ムーア騎手ですが、コロナ禍もあって渡航が難しいこともあり、サンクルー大賞で騎乗したのは若手騎手のコリン・キーン騎手でした。
日本ではなじみの薄い騎手ですが、2017年には23歳の若さでアイルランドのリーディングを獲得し、昨年もリーディングを獲っている勢いのある若手騎手です。
ムーア騎手の存在を脅かすまでにはまだ少しかかりそうですが、今後クールモアの主戦を担う可能性が高い騎手として注目を集めています。
サンクルー大賞初挑戦でいきなり勝利を収めるなど、大いに活躍を重ねるコリン・キーン騎手ですが、今後の世界情勢次第となりますが、短期免許での参戦といった形などで、日本でもその手綱さばきが見られる日が来るのを期待したいですね。