【天皇賞春2019予想】高速馬場で「買える馬」と「消せる馬」は?

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4月28日(日)は春の古馬長距離王を決める「天皇賞・春」が京都競馬場で行われます。

先週の京都は、上がりは速いは、前が残るは、日本レコードが出るはの超高速馬場。春の京都の高速馬場は今に始まったことではありませんが、今年は1000万下クラスの2200mで2:09.7という日本レコードが飛び出し、マイラーズCを勝ったダノンプレミアムが上がり32秒2を叩き出すなど、例年にも増して高速馬場化が顕著でした。

京都では週中、水・木・金と雨マークですが、土曜1日で乾けば日曜はさほど影響がないようにも思えます。最終的にこのままの馬場で開催されるなら「内を通る馬」と「前へ行ける馬」を探すだけの予想となってしまいそうです。

と言いつつも枠順確定までは時間もあることですし、今回は高速馬場が歓迎な馬と、逆に割り引き材料となりそうな馬をピックアップしてみたいと思います。

高速馬場は歓迎の馬

ユーキャンスマイル(牡4、友道康夫厩舎)

昨年の菊花賞では後方追走から上がり33秒9という鋭い末脚で3着に入着。スローペースで直線だけの競馬という内容でしたので評価は難しいですが、速い時計が出る馬場で行われた前走のダイヤモンドSも快勝しており、脚質的にも高速馬場は歓迎の口でしょう。2走前の万葉Sはやや時計のかかる馬場でしたが、ここでも2着に好走しており、多少重くてもこなせそうです。いずれにせよ、高速馬場を割り引き材料と考える必要はなさそうですし、距離適性も一番高そうで、キレる末脚もあり、ペースに左右されずに力を出せる強みもありとかなり好条件が揃っている1頭です。基本的には後方一気の馬なので強くは狙い難いはずですが、それを補う舞台・距離適性の高さがあります。

メイショウテッコン(牡4、高橋義忠厩舎)

昨年は高速馬場のラジオNIKKEI賞を優勝し、重賞初制覇を達成。時計の出る神戸新聞杯でも逃げて3着に粘っており、前走の日経賞は稍重でも逃げ切って重賞2勝目を果たしました。高速馬場化で距離の不安が軽減されそうですし、何より逃げる積極策がある馬なので今回はより警戒したいところです。今の高速馬場でスローの展開になれば後ろの馬はかなり厳しくなりますし、展開を左右する馬という意味でも非常に注意しておきたい1頭です。今回武豊騎手からテン乗りの福永騎手へと乗り替わりとなりますが、あまり逃げて引っ張っていくイメージがない騎手なだけに積極策を取るかどうかは分かりませんが、おさえておきたくなる1頭です。

高速馬場は割り引きの馬

クリンチャー(牡5、宮本博厩舎)

歴史的不良馬場となった2017年の菊花賞で2着に善戦している通り、水分を含んだ重い馬場を得意としている馬です。ただ、昨年の天皇賞春も軽い馬場でしたが3着に好走。スタートで二の足で劣って中団からの競馬となってしまいましたが、向正面でペースダウンした際に好位の内目に取り付くことでできたことで、後半は食らいつくことが出来ました。このように、やはり軽い馬場だと前目につけていく意識がかなり重要となってくるでしょう。京都の長距離は得意な馬で、三浦騎手とも手は合っているので好条件は揃っておりますが、スタミナよりも高速馬場や上がり勝負の適性が問われる状態となっている以上、強くは狙い難い1頭となっております。

エタリオウ(牡4、友道康夫厩舎)

昨年の菊花賞ではフィエールマンのハナ差2着。折り合い面には難がなく、ゆったりとした走りで長丁場の適性は高い1頭として注目されている1頭です。昨年の菊花賞の時の京都はそこまで極端な高速馬場ではなかったので馬場を苦にすることはありませんでしたが、今回のように極端に馬場が軽いと長距離適性の高いエタリオウでも注意が必要です。昨年は高速馬場の日本ダービーで4着に入着しており、追い込んだ馬の中で上位争いに加わったのはこの馬が唯一でしたが、やはり高速馬場だと武器である末脚のキレが甘くなってしまうという印象があり、注意したいところです。

以上、高速馬場がプラス材料となりそうな馬と、割り引き材料となりそうな馬を紹介させていただきました。週中は雨が降る予定となっておりますので、馬場状態や枠順などが確定するまでは各馬の馬場適性を考察しておきたいと思います。