【朝日杯FS予想2018】グランアレグリアは本当に鉄板か？不安要素は？

16日（日）は次世代を担う若駒たちが集うG1「朝日杯フューチュリティステークス」が開催される。翌年の3歳クラシックレースにも直結する重要なレースとして位置づけられており、素質あふれる若駒たちによる見逃せない一戦だ。

最も注目を集めそうなのが、前走のサウジアラビアRCを制し2戦全勝の負け無しでここへ臨むグランアレグリアだ。

今年6月にデビューし、東京マイルの新馬戦で驚異の1分33秒6のレコードVを果たし、一躍注目を集めた牝馬である。次走のサウジアラビア共和国杯ではゲート遅れて最後方も、行きたがるのを抑えきらずに2番手へ。二の脚がついた序盤は掛かって抑えるのに必死だったが、番手から落ち着くと直線は馬なりのままノーステッキで坂を駆け上がり、最後まで余裕の手応えで2着馬のドゴールに3馬身半差をつけて快勝した。

新馬戦のパフォーマンスも素晴らしかったが、サウジアラビア共和国杯はさらに派手さのある勝ちっぷりだった。出遅れて、掛かりながら上がっていき、馬なりのまま3馬身半差で快勝。能力の高さを見せるには十分な内容であった。

鞍上は今年すでに重賞を20勝もしておりリーディングトップを独走しているC.ルメール騎手と、まさに鬼に金棒状態だ。

多頭数、初輸送、初コースなど、不安要素は少なくない

とは言え、過去の朝日杯FSにはベルカントやミスエルテなど人気を集めて飛んだ馬たちも多数いる。キャリアの少ないこの時期の2歳馬はあまり過信はしたくないところだ。

前走は勝ったから良いものの、序盤の強引な立ち回りからもまだまだ馬は荒削りといった感じだ。これまでのタイムは確かに優秀だが、東京の高速馬場も考慮した方がいいし、8頭の少頭数から今回は倍の16頭となる点も気がかりだ。器用さのない競馬をしてきているだけに、内枠で揉まれた時に我慢できるかどうか、フルゲートの多頭数ではどうなのかという不安がある。さらに今回は初輸送、初コース、右回りなど初めて経験することも多い。繊細と言われる牝馬なら尚更注意したいところだろう。

牡馬勢はデイリー杯2歳Sの勝ち馬アドマイヤマーズや、小倉2歳Sと京王杯2歳Sを連勝したファンタジストなどが有力視されそうだが、昨年アルゼンチン共和国杯をレコードVで制してここへ挑んできたダノンプレミアムや、2着馬のステルヴィオに比べるとやや信頼度は劣る。

他の馬を見渡してもグランアレグリア以上のパフォーマンスを見せてきた馬は皆無。こうした状況からも、グランアレグリアが単勝1倍台になるほど人気が集中する可能性がある。果たして1倍台の人気にふさわしいほどの鉄板馬なのか？上記で上げた不安要素を今一度考慮して予想していきたい。