【有馬記念2023予想】成長著しいジャスティンパレス、課題は「スタート」と「中山適性」か?

暮れの風物詩「有馬記念」がいよいよ開催。今年もグランプリにふさわしい豪華メンバーが集結したが、中でも人気を集めそうなのが、天皇賞秋・2着から参戦するジャスティンパレスだ。

今年の天皇賞春を制しG1初制覇を果たすと、その後の宝塚記念でも3着、天皇賞秋でもイクイノックスを相手に2着と今年に入ってメキメキと成長してきている。

昨年の有馬記念では好位から追走し、やや流れた中を最後は内から行くも伸びずに7着までという内容。展開的に向かなかったということもあるが、7番人気で7着と相応の結果で、この流れの中でも突き抜けていける能力は無かったというだけ。

ただ、今年初戦の阪神大賞典では16kgも馬体を増やしながらも、好位追走から直線は上がり最速の脚で抜け出して快勝と、馬体の成長に伴いパフォーマンスも上昇。以降も先に述べた通りG1戦線で活躍を見せており、1年前から大きく成長した。今のジャスティンパレスなら上位争いは可能だろう。

とは言え、不安材料も少なくない。とくに近走気がかりなのは“スタートの悪さ”だ。

前走の天皇賞秋でも出遅れて後方からの競馬となったが、思った以上にペースが流れたことで結果的に良いポジションとなった。例年スローの有馬記念の傾向と考えるとある程度前目に付けていく必要があり、スタートで遅れを取ると一気に信頼度は低くなりそうだ。

また、“中山コースの適性”についても疑問が残る。エンジンのかかりが遅く、走法もトビが大きいためどちらかと言えば直線の長い大箱コースが向いている印象だ。2歳時には2000mのホープフルSで2着という実績もあるが、走りはこの2年で大きく変わっており、参考にはし難いところがある。

中山コースの適性についても疑問が残る中で今回もスタートで遅れを取ることになるようなら、まさかの凡走ということも有り得そうだ。それでも成長力や総合的な能力の高さを考えれば重い印を打ちたくなる1頭であることは確か。昨年7着の雪辱を果たし、G1・2勝目を狙う。