【プロキオンS予想2023】あの有力馬が抱える不安材料とは？

今週はダート1400mのG3「プロキオンステークス」が中京競馬場で開催。波乱傾向が強く、面白そうな伏兵から買って楽しむのが毎年恒例のレースだったが、今年は上位人気が予想されるリメイクを素直に中心視するのが間違いなしか。

前走のドバイ・ゴールデンシャヒーンは5着に敗れたが、序盤の出遅れが響きながらも、直線では豪快な末脚を繰り出し0秒3差まで追い上げたのは、負けて強しの内容だ。1400mは久々だが、後方で控えても前目からでもどの位置からでも競馬ができるタイプで、ペースに合わせて競馬ができる同馬なら問題はない。ワンターンのコースも合っており、中京の1400mではすでに結果を出している点も心強い。

今年はリメイク中心視で盤石な気配があるが、“海外2連戦帰り”となるここは慎重になる必要もあるだろう。海外はリヤダートスプリントで3着に好走したものの、結局海外レースとの相性はそこまで良くなかったという印象を受ける。好調だった国内戦での良いリズムは一旦崩れてしまっており、ここは仕切り直しの一戦となる。信頼しすぎると痛い目を見る可能性も十分にあるということは覚えておきたい。

もう一つの懸念は、同馬は“タフなレース向き”であるという点だ。中京時開催のプロキオンSは基本高速決着で、勝ちタイムの平均は大体1:22.0台といったところ。リメイクの1400mは平均1:23.0台で、この時計に海外明け初戦からついていけるかどうか。

今回はジレトール、ドンフランキーあたりが積極的に前を狙いそうな気配で、脚抜きの良い馬場でペースが流れれば追いつけない可能性が高い。馬場が渋ればフルムあたりが高い適性を見せてきそうで、いずれにせよ楽に勝ち切れるほど甘い条件とメンバーではないということだ。

能力的には上位であることは明確も、臨戦過程、メンバー、馬場を考えると疑ってかかる必要もありそうだ。