【アイビスSD予想2023】実績上位のジャングロが抱える3つの〝危険サイン〟とは?

夏の新潟競馬の風物詩「アイビスサマーダッシュ」がいよいよ開催。

主役候補は昨年のニュージーランドTの覇者・ジャングロだ。2歳時には1200mの中京2歳Sをレコード勝ちした快速馬で、ニュージーランドTも積極策の逃げ切り勝ちとスピード能力は上位。

実力的にはメンバー屈指だが、今回は昨年5月のNHKマイルC・7着以来、実に1年ぶりの実戦となる点が最大の懸念となる。

21日に行われた1週前の追い切りでは坂路で4F50秒7と好時計も出しており、字面だけ見ればよく見える。手綱を握った助手からは「1年以上あいているので、反応はもっさりでした。それでもだいぶ乗り込んできましたし、これで変わってくると思います」というコメントが出ており、反応面はまだ本調子ではない様子。

状態面以外では、何と言っても“千直”への適性が気がかりとなる。とは言え1200~1400mは【3-1-1-0】とスプリント適性が高いのは明白。千直の適性は未知数だが、本来の実力を考えればこなしてきても全く不思議ではない。枠の要素もかなり重要度が高いレースなので、外枠が引ければこの点は補えるのではないだろうか。

そしてもう一つは、トップハンデの58kgを背負うという点だ。ニュージーランドTを56kgで快勝しており、NHKマイルCは57kgで7着。使われていきながらの58kgならそこまで不安はないが、長期休養明けで背負う斤量としてはかなり酷だろう。

追い切り後のコメントから、陣営のトーンとしては良化していくのは使ってからという印象で、ここは叩きの一戦という見方をしたくなる。時計自体は良いので脚元の不安はなさそうだが、58kgを背負えば反応面に加えて伸びも鈍くなってくるということも十分に考えられるだろう。

休み明け、適性、ハンデと不安が多い中、これらを吹き飛ばせるくらいの好気配を感じることができるかどうか。実績面から上位人気に推される可能性は高いが、やはり長期休養明けの割引は必要と感じる。枠と並びの手助けが欲しいところで、このあたりでアドバンテージを取れないようなら重い印打つのは控えたほうが良いかもしれない。