【ケンタッキーダービー2024予想】フォーエバーヤング、持ち前の先行力がスピード大国の米国で通用するか?

4日は米国のチャーチルダウンズ競馬場で「ケンタッキーダービー」が開催。日本からはテーオーパスワードとフォーエバーヤングの2頭が参戦。いずれも無敗馬で期待値は高い2頭だが、実績面ではフォーエバーヤングが上回る。

昨年10月に京都のダート1800mでデビューし、好位から抜け出す競馬で4馬身差の快勝。続くJBC2歳優駿では番手追走から抜け出し7馬身差の完勝。今年初戦のサウジダービーは後方から際どい差し切りで快勝し、そして前走のUAEダービーは中団5番手追走から直線の叩き合い制して快勝と、国内外のダート戦線で活躍中だ。

すでに海外遠征を経験しているのも強みで、自在性に長けた脚質も大きな武器となるだろう。2歳優駿では番手からの先行策、サウジダービーでは後方から早仕掛けと、場面に応じた競馬が出来る高いレースセンスを持ち合わせている。米国のダートは初となるが、この適応力とレースセンスの高さなら、大きく不安視する必要もないだろう。

米国のダートは泥や粘土を含んでおり、他国のダートよりもスピードが問われる舞台となっている。チャーチルダウンズ競馬場は小回りの平坦コースということも相まって、ハイペースで前から押し切る戦法が主流となる。

フォーエバーヤングは控えても競馬はできるが、サウジダービーがラスト100mで一気に加速してギリギリ捉えられたという内容から、本質的には前目での競馬の方が合っている印象。米国の土のようなダートとコース形態、レースの傾向から今回は先行策を展開してくる見込みが高い。

今回メンバーにはブルーグラスSを豪快に差し切って快勝したシエラレオーネや、米G2ルイジアナダービーを最後方から差し切ったキャッチングフリーダムなど米国の強豪馬が揃ったが、脚質的には強力な先行力を持つフロリダダービー馬のフィアースネスが最大の強敵となりそうだ。前走のフロリダダービーはハナをきって軽快に飛ばしていき、4コーナーの時点で3馬身あった差を直線でさらに広げて13馬身半差という圧倒的な差をつけて余裕の逃げ切り勝ちを果たした。これを持ったままのノーステッキで最後は流す余裕も見せたのだから驚きだ。

強烈な先行力を持つ米国2歳王者を相手に、持ち前の先行力でスピード大国のビッグレースを制すことはできるのか。改めて真価が問われる一戦になりそうだ。