ロードクエストとアストラエンブレム、小島厩舎の期待の2頭が新境地を切り開く!

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この夏、小島茂之厩舎から期待の2頭がデビューした。
マツリダゴッホ産駒のロードクエスト(牡2)と、ダイワメジャー産駒のアストラエンブレム(牡2)だ。

ロードクエスト

ロードクエストは今年6月に新馬戦を鋭い末脚で勝ち、栄えある初勝利をおさめた。手綱を握ったのは今や国内で話題性ナンバーワンの騎手、M.デムーロ騎手だ。他馬と比べてその圧倒的な勝ちっぷりが話題となった。スタートは序盤で出遅れるも、勝負どころでは徐々にポジションを上げていき、直線では上がり33.2秒で前を行く馬を置き去りにした。ゴール前もまだまだ余裕のありそうな走りっぷりで駆け抜け、今後に期待を感じさせるレースとなった。

次走は新潟2歳S(G3)に出走予定である。'13年に優勝したハープスターはその後阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で2着、桜花賞(G1)で1着と目覚ましい活躍を見せた。デビューしたばかりの若きサラブレッドたちが今後のクラシック戦線へ向けて羽ばたいていく前の重要な一戦と言えるだろう。まずはここでの活躍に期待したい。

アストラエンブレム

アストラエンブレムは新馬戦は2着に敗れ、今月2日に未勝利戦を勝利したばかりの馬だ。この馬は、昨年の札幌2歳S(G3)の勝ち馬で、今年の皐月賞(G1)4着馬のブライトエンブレム(牡3)の弟である。走る前から良血馬として注目されていた。視線が集まるのも無理はない。
新馬戦こそ敗れたものの、跳びの綺麗なフットワークを見せ、良血馬らしい存在感のある走りを見せた。ダイワメジャー産駒はパワフルで脚捌きが硬くなりやすい傾向にあるが、ブライトエンブレム同様にアストラエンブレムもしなやかなフットワークと軽い身のこなしが光る馬である。
未勝利戦では新馬戦で手綱を握った秋山真一郎騎手からブライトエンブレムの主戦騎手でもある田辺裕信騎手へと乗り替わり、上がり32.6秒という衝撃的なレースをして話題をさらった。やはりエンブレムが付く馬には田辺騎手がしっくり来る。
今後のレースについてはまだ未定だが、クラシック路線かマイル路線か、今後のローテーションが非常に楽しみな1頭である。

小島茂之厩舎の特徴

関西圏のレースに狙って出走させるときは積極的に栗東留学をさせたり、小島茂之調教師本人がブログを運営していたりと、他の厩舎がやらないことを積極的に取り入れている厩舎である。とくに小島調教師自身が運営するブログでは、一頭一頭の近況を本人がしっかりとした文章で伝えており、競馬に対して真摯に向き合う姿勢が感じられる。他にもブログを運営する調教師はいるが、大体の調教師は慣れない執筆に苦しみ途中で諦めてしまったり、他のスタッフへ投げてしまったりすることが多い。小島師のブログは読んでいてためになるし、調教師本人による見解が読めるという意味では貴重な情報源でもある。非常にファンサービスに熱心な調教師であり、筆者も好きな調教師である。

そんな小島厩舎が送り出す2頭はまだまだこの先いろいろな可能性を秘めており、今後出走するレースに期待は高まるばかりである。