【大阪杯2017予想】マカヒキ、ついに実力発揮か?

G1に昇格した大阪杯が今週日曜日に阪神競馬場で開催。豪華メンバーが集まり話題を集めているが、中でも気になるのが昨年のダービー馬のマカヒキだ。前走の京都記念はサトノクラウンとスマートレイアーに敗れ3着に入着したマカヒキ。昨年のダービーを制した時の強い競馬は見られず、レース内容に不満を漏らすファンも少なくないのではないだろうか?現にインターネットの某掲示板では「弱すぎ」「所詮ダービーだけ」「終わった」などと酷評が相次いでいる。

問題は前走の直線、勝ち馬サトノクラウンを捕らえきれなかったのはまだ良いとして、2着に入着した7歳牝馬のスマートレイアーと同じ位置から追い出して競り負けたのは確かにらしくなく、意外であった。世界のムーア騎手を背に当日は1.7倍の1番人気、多くの期待を背負って迎えた直線があれでは納得できないという声が出てくるのも無理はないのかもしれない。

しかし、レース後はムーアも「きょうはペースが速過ぎたことと、馬場が緩んでいた分。それに久々もあったかな。でも、次は変わってくるはず」とあっさりとしたコメント。調教師の友道康夫師も「次を見据えて必要な一戦だった。悲観?全然」とサバサバ。

個人的には、世代最強のダービー馬と騒ぎ立て、勝てなければ「終わった」と扱き下ろすという両極端な世間の評価に比べれば、むしろムーアと友道師の反応の方が普通に思える。過大評価をしていたことを馬や陣営のせいにはあまりしたくないものだ。最強世代とは言っても、最強馬ではないわけだし、近年「最強」という称号が安く使われすぎていることからも評価をする側もしっかりとその馬の実力を見極められない傾向にあるのではないだろうか。記事を書く側の私でさえもメディアや新聞に情報には度々惑わされ、予想に苦労している。

いずれにせよ、ムーアと友道師が言うように、力が発揮されるのは今回の大阪杯からと見るのが妥当かなと私は思う。ドバイ遠征を見送り今春はここを目標に調整してきたわけだし、国内に専念するということならこのG1は獲っておきたいところ。今回はキタサンブラックという強敵もいるが、有馬記念以来の休み明けでこの春は大阪杯を含めて、天皇賞・春、宝塚記念とG1・3戦のタフなローテ。余裕残しの仕上げが予想されるキタサンブラックには負けてほしくない。

今回は凱旋門賞ぶりにルメール騎手に手綱が戻るが、ルメールとしても凱旋門賞の負けをこの馬で取り返したいはずだ。サトノダイヤモンドとマカヒキという何とも贅沢な2頭の手綱を握るルメール。サトノダイヤモンドではG1を2勝しているが、まだマカヒキではG1を勝てていない。ここで勝てれば箔が付く。最後は個人的な馬券の話になるが、ルメールを含む陣営の本気度が高いと見ているこの一戦は、やはりマカヒキを中心に買いたい。この馬の強い競馬を久しぶりに見たいものだ。