【エルムステークス2023予想】ペプチドナイルが抱える〝危険サイン〟とは?

記事「【エルムステークス2023予想】ペプチドナイルが抱える〝危険サイン〟とは?」のサムネイル画像

札幌競馬の日曜メインはダート1700mのG3「エルムS」が開催。JRAの北海道開催では唯一のダート重賞ということで、北の大地を盛り上げる夏の名物重賞として人気を集めている。

そんなエルムSで今年主役を務めるのは、大沼SとマリーンSを連勝中のペプチドナイルだ。

大沼Sではメイショウユズルハら好位勢の仕掛けやセキフウの末脚を封じ、3馬身差で逃げ切り快勝。続くマリーンSもマイペースを決めて3馬身半差で快勝と、函館のオープン2戦を続けて圧勝している。夏の北海道を代表するダート2戦を圧勝しており、勢い・実績ともに上位の存在と言えよう。

セキフウには近2戦で完勝しており、実績上位のオーソリティは約1年ぶりの休み明けと脅威となりそうな相手は不在。ここは人気を集めることになりそうだが、不安要素も少なくない。

「1番人気」は過去10年で1勝のみ(1-1-3-5)と不振で、人気を集めた馬が凡走するケースが目立っている。マークが厳しくなる可能性が高い今回はスムーズな競馬ができるかどうか。大跳び不器用タイプなので、揉まれるより外目先行がベストといった印象がある。近2戦は外目の枠から見事そのかたちに持っていけたというのはある。内目で揉まれてマークも厳しくなれば、崩れる可能性もあるだろう。

そして鞍上が富田暁騎手へ乗り代わる点も気がかりだ。この夏のシーズンは比較的結果を出せているように思えるが、昨年もロードレガリスで5着に敗れており、重賞戦線ではイマイチ信頼度に欠けるところがある。前でプレッシャーを受けながらも押し切れる競馬ができるかどうか。馬の能力が高いのは明白だが、鞍上がプレッシャーに耐えきれず仕掛けのタイミングを誤るということも十分に有り得そうだ。

一見絶好の条件が揃っているかのように見えるが、人気を背負った「1番人気」の先行馬、そしてデータ的に不振傾向が強い「1番人気」、重賞未勝利の騎手への乗り替わりと、不安材料も少なくない。断然1番人気が予想されるが、危険な人気馬として警戒しておく必要もありそうだ。