桜花賞トライアル・チューリップ賞のみどころ
今週は皐月賞トライアルと桜花賞トライアルそれぞれが開幕し、いよいよクラシック戦線本格化の様相を見せます。皐月賞トライアルの弥生賞は2歳王者リオンディーズの始動と、そのライバル・エアスピネルも同時出走ということがあり、はやくも本番さながらに盛り上がりを見せていますが、桜花賞トライアルであるチューリップ賞も見逃せない内容となっています。
各陣営の胸の内は計り知れませんが、弥生賞はリオンディーズ・エアスピネルという同世代の超有力馬が2頭も出走するということもあってか、出走頭数が13頭と控え目になっています。
それに対し、チューリップ賞は登録20頭。まず間違いなくフルゲートでのレースが見られるでしょう。だからといって、チューリップ賞にタレントが揃っていないわけではありません。2歳女王メジャーエンブレムこそ、2週前のクイーンカップを勝利し早くも桜花賞への出走は確定させていますが、そのメジャーエンブレムをアルテミスSで下しているデンコウアンジュや、阪神JF2着のウインファビラスなど、2歳重賞でおなじみの面々が揃っております。
とはいえデンコウアンジュやウインファビラスなど重賞で成績を残している馬は桜花賞段階で賞金順で弾かれるということはまずありえないでしょうから、ここはトライアルの醍醐味として上がり馬を探す!という点に注目してみたいと思います。
桜花賞本番が4月10日。残り1ヶ月と少々の間に、自己条件の地道な賞金の上積みだけでは桜花賞へ辿りつけない馬が、一気にジャンプアップするシンデラレストーリーも可能になるのがトライアルレースの見どころですよね?
そこで、新馬・未勝利戦を勝ち上がっただけの最低賞金のグループに着目してみましょう。50音順でアリアカンタービレ、ヴィブロス、カイザーバル、クィーンズベスト、グランドサッチャー、クリノラホール、サクレディーヴァ、フォールインラブ、ブライスガウ、ラベンダーヴァレイ、リルティングインクの11頭が登録していますが、残念ながらチューリップ賞のフルゲートは16頭、それに対し登録馬は総数20頭。ここから4頭ほどが落選してしまうでしょう。
できれば初勝利から自己条件・オープンなどで勝ちあぐね、くすぶったままの馬よりも、ヴィブロス、グランドサッチャー、リルティングインクなど勝ちたてほやほやの競走馬たちにこそチャンスを上げてもらいたいと思います。
ハープスター、ブエナビスタ、ウオッカなどが勝ち上がった実績のある出世レース「チューリップ賞」。今年の勝ち上がりはどの馬になるか、必見ですよ!