【ダイヤモンドS予想2018】長距離巧者のベテラン勢が有力も、新興勢力の躍進にも注目

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17日(土)の東京メインは長距離ハンデ重賞の「ダイヤモンドS」です。東京芝3400mで行われる同競走は、JRAで行われる競走としてはステイヤーズSに次ぐ長距離の競走となっております。当然ですがここへ進めてくる馬はスタミナに自慢のある馬や長距離適性の馬ばかりで、特殊な条件ゆえにレース適性の高い馬が活躍しやすく、リピーターが多いレースとしても有名です。

長距離適性の高いベテラン勢が有力も、長距離へ挑戦する新興勢力の躍進にも注目

今年出走を予定しているフェイムゲームもリピーターのうちの一頭。2014年に初めてダイヤモンドSを優勝し、翌年の2015年も優勝し連覇を達成。2016年は2着、昨年は6着と毎年順位は落としておりますが、今年で同競走は5度目の出走となる大ベテランです。

年齢も今年で8歳となり、年々順位が落ちていることからも衰えが懸念されますが、前走、年末に開催された中山芝3600mのステイヤーズSでは全盛期を彷彿とさせるような走りで2着に入着し、その2走前に5月に開催された目黒記念でも優勝を果たし、重賞5勝目をマーク。自慢のスタミナに衰えは感じられず、今回も優勝候補の最右翼として注目されることが予想されます。若い頃からムラっ気がある馬でもあるので、衰えよりはこちらの方が気がかりです。

そのフェイムゲームが2着に入着したステイヤーズSで、この3馬身差の3着に入着したのが今年7歳になるプレストウィックです。やや離されはしましたが、昨年は6戦中4戦が掲示板内と安定しており、フェイムゲームと比べると大崩れもなくベテランらしさで言えばこちらの方が当てはまりそうです。

とは言え、重賞はまだ未勝利で実績面では劣ります。基本的には後方からの末脚勝負が多く、速い脚を長く使えるタイプではありません。安定して使ってきてくれるものの良い脚が使えるのは一瞬で、それも重賞で突き抜けるほどのものでもありませんので、善戦止まりとなってしまうケースが多いのかもしれません。その安定感からも買いやすいタイプであると言えますが、能力が拮抗している重賞戦ではギリギリ馬券圏外なんてことも可能性としては十分ありえるので注意しておきたいところです。

他にも、9歳で昨年2着のラブラドライトなどベテランの出走が目立ちますが、3000m以上の長距離に挑戦してくる若く新しい勢力にも警戒が必要です。

前走のAJCCで7着に敗れた4歳のレジェンドセラーは、レース後に主戦のルメール騎手が「もう少し距離が長い方がいい」とコメントし、距離を伸ばしてここへ駒を進めてきました。前走はプラス10キロの馬体重に位置取りも後ろ過ぎて、初の重賞挑戦は課題が多く残る結果となってしまいましたが、より良い適性が見込まれる舞台で本領発揮となるかに注目です。鞍上も田辺裕信騎手へと乗り替わり、心機一転の仕切り直しを図ります。

5歳馬のマウントロブソンは菊花賞(7着)で3000mを経験しておりますが、1800~2000mの中距離を主戦場としてきた馬です。3歳で1800mのスプリングSを制し重賞初制覇を達成し、近走ではオクトーバーSや福島テレビOPなどオープン特別で2勝を挙げるなど好調です。能力の高さは期待できるものを持っておりますが、新馬戦が2000mだったり、菊花賞に挑戦していることなどからも、もともと陣営からスタミナを期待されていた存在でもあります。ズブさがある馬でもあるので、極端な距離延長が吉と出る可能性もあるでしょう。

紛れの少ない長距離の舞台からこそ顔なじみのベテラン勢が有力視されそうですが、まだまだ適性が未知数な馬の活躍の期待も大きく、多彩な顔ぶれとなった今年のダイヤモンドS。阪神大賞典の前哨戦や天皇賞・春に結びつく競走としても重要な一戦なだけに、見逃せない一戦です。