【天皇賞秋2016予想】沈黙の日曜日…18年越しのリベンジレースなるか

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古馬の中距離路線の頂上決戦、秋の天皇賞がいよいよ今週末に迫ってきた。枠順も決まりいよいよ予想も大詰めというところだが、メンバーの豪華さ故に取捨選択に未だ悩まされているファンも多いのでは。

秋の天皇賞、逃げ馬、最内1番、武豊とくればもう…あの馬しか思い浮かばない

まず何と言ってもエイシンヒカリの1枠1番。ここを切るのはなかなか度胸がいる。天皇賞秋、最内1番、逃げ馬、武豊とくれば異次元の逃亡者の異名を持つサイレンススズカを思い浮かべるファンがほとんどではないだろうか。

武豊騎手本人が「サイレンススズカの無念を晴らそう」などと思っているかは不明だが、我々競馬ファンとしては意識するなという方が無理な話だ。当時サイレンススズカで散ってしまったファンにとっては「あの時の無念を今回はエイシンヒカリで…」と18年越しのリベンジレースとなる。本当にJRAは公正な枠順抽選を行ったのかと疑いたくなるような枠だが、これでもし本当に逃げ切りVでもすればなんと感動的なドラマになることだろう。

まわりの騎手からすれば先輩の武豊騎手にこんな馬でこんなところに入れられてはやり辛くて仕方ないのではなかろうか(こんな状況の武豊騎手が誰よりもプレッシャーを背負ってそうではあるが…)。昨年の天皇賞秋でまさかの逃げでエイシンヒカリを潰したクラレントは今回内田博幸騎手ですぐ隣の2番に入った。そして昨年クラレントに乗った田辺裕信騎手は逃げる競馬も出来るロゴタイプで参戦。3枠5番に入ったロゴタイプは今回は好位からの先行押し切りという本来のスタイルで行きそうな気もするが、エイシンヒカリとのハナ争いが見れれば序盤から見どころたっぷりだ。

逃げ切り至難の舞台、課題は「気分良く走れるか」のみ

とは言え天皇賞秋の舞台では逃げ馬は割り引き対象。天皇賞秋が2000mになってから、逃げ切りVを決めたのは1987年のニッポーテイオー1頭のみ。天皇賞秋を逃げ切ることがどれほど容易でないことは鞍上の武豊騎手も身をもって知っていることだろう。展開次第でどちらにも転ぶので当然軸にも不向き。なかなか買いづらいところではあるが、自分のペースで走ることが出来さえすればアタマも十分あり得る。

武豊騎手が「逃げないと駄目ではないが、気分良く走れるか否か。先手を取るのがベストかな。」とコメントしているように、やはり気持ちよく走らせるには最内に入った以上逃げていくしかない。番手でも競馬は出来るが、ペースが落ち着くようなら改めてハナを主張するべきだし、昨年のようなスローの流れだけは避けたいはず。ある程度前へ行くであろうロゴタイプやクラレントの出方も気になるところだが、エイシンヒカリにとっては「自分のペースで走れるか」が全て。今回の敵はロゴタイプやクラレントではなく自分、力を出し切れば結果はついてくるだろう。

「泥酔したの、あんときが生まれて初めて」。サイレンススズカが亡くなってから武豊騎手がコメントしたこの言葉は彼の落ち込みようが相当なものであったっことを表している。今回エイシンヒカリで逃げ切りVを果たせれば、天国のサイレンススズカにも祝杯を挙げれるのではないだろうか。