【有馬記念2015】キタサンブラック、横山騎手へ乗り替わり。プラスな点、マイナスな点は？

12月27日(日)に開催される「第60回有馬記念」(G1)に出走予定であるキタサンブラック(牡3)の主戦騎手、北村宏司騎手が5日の中山開催で枠内で暴れた馬の影響で左膝関節を捻挫してしまい、有馬記念での鞍上は横山典弘騎手に乗り替わりとなった。代打騎乗でキタサンブラックとのコンビは初めてとなる横山騎手だが、騎乗におけるマイナス材料とプラス材料はどのようなものがあるか考えてみたい。

まず、マイナスとなる点は何と言っても主戦騎手が乗れないということ。北村騎手はキタサンブラックのデビュー2戦目から乗り続けているが、やはり乗り慣れている騎手と初めて乗る騎手とでは乗り方は大きく変わってくる。他人の自転車や車が運転しにくいように、乗り慣れていなければ本来の機能を十分に発揮することは出来ない。馬は生き物なので自転車や車に例えるのは見当違いかもしれないが、馬の性格や走り方の熟知度の差はレースにも大きく反映されることだろう。ましてや有馬記念という大舞台のレースとなれば僅かな差が順位に影響する。

しかし横山騎手もベテランのジョッキーである。2500m以上の重賞レースを20勝もしており、特に中山では好走が多い騎手だ。幸いにもキタサンブラックはイレ込みも無い利口な馬で、気性が良いことで有名である。素直に折り合える馬に長距離が得意な横山騎手を代打に選んだのは最良の選択だったと言えるだろう。

上記で記したように、プラスとなる点は横山騎手が長距離巧者であることと、キタサンブラックの操縦性の高さにあると言える。横山騎手はかつてG1馬のジャスタウェイでも代打で騎乗し、テン乗り(特定の馬に初めて乗ること)で中山記念を制している。キタサンブラックも今年の春に出走した皐月賞ではテン乗りだった浜中俊騎手を背に3着に健闘している。中山の長距離レースということで人馬共に相性の良い舞台ではあるので、互いに能力を出し切れば勝ち負けに持ち込めるだろう。菊花賞馬キタサンブラックに長距離巧者の横山騎手、新コンビが生み出すシナジー効果に期待したい。