【ホープフルS予想2021】武豊、JRA・G1完全制覇まであと「1つ」!

いよいよ中央競馬も今日でラスト。キャリアの少ない2歳戦ということで、走ってみるまで判らないところがあるというのが悩ましいところ。

そんな中でも近日急激に注目を集め始めたのが、武豊騎手が騎乗するキズナ産駒の2歳馬アスクワイルドモアだ。と言うのも、今月行われた朝日杯FSをドウデュースで制し、9年ぶりにJRA・G1完全制覇に王手をかけた武豊騎手。完全制覇達成まで残るレースはこのホープフルSのみとなったことで、注目度が一躍アップ。

アスクワイルドモア自身、前走の札幌2歳S・2着とすでに重賞で連対しており、実績は上位。今年7月に函館でデビューし、キャリア4戦全てが北海道の洋芝オンリーという経歴で、初の野芝コースへの適性は未知数となる。ただ、パワーと消耗戦向きのスタミナは暮れの荒れた馬場と合いそうだ。

急坂を2回上るコースレイアウトに馬場損傷が加わり、例年非常にタフなレースになることが多いホープフルS。実際、直近4年は全て上がり最速馬が勝利しているが、その数字は35.5、35.3、35.8、36.4。一瞬の切れ味よりも、末脚の持続力が求められるのが近年の傾向としてある。

アスクワイルドモアは洋芝しか経験していないが、力の要る馬場を後方から長く追われて速い上がりをマークすることが出来ている。前走は控えて後ろめのポジションで進め、先に上がった勝ち馬のジオグリフに遅れてスパート。懸命に追うが、差を埋めることができずに4馬身差の2着となった。勝ち馬に差は付けられたが、しまいを生かす競馬で上がりもメンバー2位の36.5秒をしっかりマークと力は示している。これまでの4戦全てでメンバー3位内の上がりはマークしており、安定して末脚上位を記録し続けている点はここではアドバンテージとなりそうだ。

4つのコーナーはすでに経験済みだし、スタートがあまり良くないので1Fの距離延長もプラスに働きそうな気配。父はダービー馬のキズナ、母の父は秋古馬三冠、日本ダービー2着のゼンノロブロイ、近親に青葉賞、秋天2着のペルーサと、血統的には2000m以上でさらに上があってもおかしくない。

JRA・G1全制覇にホープフルSを残して王手をかけた武豊。本人も「リーチ一発で決めたいですね。」とコメントを残しており、完全制覇へ向けて意欲を示した。前人未到、空前絶後のJRA・G1コンプリートとなるかに注目だ。