菊花賞は特殊条件のレース

近年2000mや2400mより3000mが良いという馬はほとんどいないのである。トップホースに限ってはほとんどというかまずいないと言っていいだろう。

また、レース全体で見ると3000m超という平地の番組は年間で数えるほどしかなく、全体の1%に遠く及ばないであろうマイナーな条件になる。

菊花賞の場合は嵐山Sがあった時代とは違い、各馬未知の初距離ということにもなる。一生に一度のクラシックだし世代限定戦ということで、相手関係がそれほど強力ではないということもあり多少無理して出走する馬もいるだろう。そして勝ち負けに関わらず今後二度と3000m超という条件を使わない馬も多く出走しているのである。

3歳馬の近年の傾向として2400mより2000mが良いというタイプは相手は強くなるが天皇賞秋というのが一般的な選択かと思うが、2000mより2400mが良いというタイプや相手関係が楽なほうがいいというタイプは未知の距離に目をつぶり、ある意味消極的な理由で菊花賞を選択するという流れかと思う。

しかし3000mでどの程度2400mや過去のパフォーマンスと変わらないパフォーマンスができるか、どの程度パフォーマンスを下げるのかは、各馬やってみなければ分からないというのが正直なところだろう。

一応事前の考え方としては3000m超という条件で参考になるかは分からないが2000mや2400m時のパフォーマンスを参考に、あるいは血統面や気性面を踏まえ、3000mでどの程度のパフォーマンスが出来るのか、極々まれにいる3000m超のほうがいいという馬の適正による上げ幅が能力上位馬に対して足りるのかどうか、そんな考え方になる。

各馬初物尽くし、あるいは最初で最後、そんな特殊条件のレースだと認識した上で馬券検討してほしいと思う。