【高松宮記念2017予想】芝ダート両刀のヒルノデイバロー向きになりそうな中京競馬場
中京競馬場で行われる高松宮記念、改修前の平坦だった時には、レベルの高い先行馬ならスピードで押し切れるため、GⅠぐらいになるとどうしても紛れの少ない、先行有力馬が強い傾向があったものですが、直線に坂ができ、長くなった今は違います。
改装前の中京競馬場では逃げ切れるレベルの馬が逃げや先行しても展開次第では勝ちきれない、1200mのレコードに近い速い時計を持っている馬が出走しても勝てそうで勝てない、そんな結果になっています。坂が出来て直線が長くなった分、やはり逃げ先行馬には厳しいレースになりましたし、坂の分なのか開催時期も後半と言うことで力の必要な馬場になるのか持ちタイム上位のするどい末脚の馬の末脚が微妙に削がれているようです。
速さだけでなく力も要るのが中京競馬場で行われる高松宮記念なのです。
今年のメンバーを見渡すと、昨年のスプリンターズステークスの勝馬で中京競馬場で1分7秒2をマークしたレッドファルクスをはじめ、前走オーシャンステークスを快勝した快速馬メラグラーナ、桜花賞馬で前走京都牝馬ステークスを強い差し脚で制したレッツゴードンキ、昨年のスプリンターズステークスで4着に好走した後阪神カップで先行しながら上り最速で押し切ったシュウジ、スプリンターズステークス3着で栗東の坂路調教で上り11.5秒と究極のタイムをたたき出したソルヴェイグなど多くの有力馬が、力強さより、速さ、鋭さを武器にしているように見えます。
となるとそれらの馬は、中京競馬場で行われる高松宮記念に合うか?その答えは合わない、と言えるのではないでしょうか?そう考えて出走馬を見渡すと、速さに力を兼ね備えた1頭の馬が浮上してきます。それがヒルノデイバローなのです。
この馬はマンハッタンカフェ産駒ながら北海道競馬でデビューし2連勝を果たしJRAに転入、その後は一度500万の芝を走ったものの、ずっとダートを使いオープンまで昇級しました。オープンに上がって以降はまた芝を使い始めGⅠを含む重賞7戦とオープン1戦と走ってきました。結果としては、馬券に絡んだのは前走阪急杯2着の1回だけと今一歩な成績で、いずれのレースも追い込んでは届かずという競馬をしてきました。芝の時計の速いレースでは届かない末脚なのです。ちなみに昨年の高松宮記念にも出走し18頭立ての12着と大敗しています。
しかし、ヒルノデイバローの末脚は、常にじわじわと伸びてくる切れ味よりも力で差すタイプなのです。ですから昨年のような勝時計が1分6秒台という超高速馬場ではまあ追い込めないのも無理もありません。先週、先々週の中京競馬を見る限り、かなり力の必要な馬場になっているようなので、昨年とは全く違った力の勝負になる可能性は高いとみています。速さ自慢の揃った有力馬よりも、芝もダートも走れるヒルノデイバロー向きの競馬になりそうなのです。
という訳で、今年の高松宮記念、力で差してくるヒルノデイバローが快速馬達をなぎ倒し、GⅠ馬になるのではないでしょうか?