JRA根岸S(2022)は、速い上がりが使える“差し・追い込み馬”から勝負
本番のフェブラリーSへの直結度が高い根岸S。2016年モーニン、2018年ノンコノユメ、2020年モズアスコットの3頭の勝ち馬が本番フェブラリーSを制覇しており、同レースから春のダート王者に上り詰める馬が多数誕生しています。
ただ、フェブラリーSと比べてこちらは1400mということでペースは速くなりがち。終いの脚が求められる東京コースということも相まって、先行勢にとっては厳しい条件となります。過去10年のデータと傾向でも述べたように、過去10年の勝ち馬は10頭中9頭が「差し・追い込み」の馬となっており、後方からの馬が中心となっています。
となれば狙いたいのは、速い上がりが使える追い込み馬タガノビューティーです。決め手が自慢のヘニーヒューズ産駒で、直線の長い東京ダートコースはベスト舞台。実際キャリア全6勝は左回りで、うち5勝は東京コースという東京巧者です。東京ならマイルでも1400mでも結果を出し続けている点は強みです。
2走前の武蔵野Sでは6着に敗れましたが、最内枠からのスタートで外へ出せず、直線も前にスペースがないという展開では致し方なく、最内の1番枠に入った時点で悲運だったと見ています。その前は東京ダートのOP戦を2戦連続メンバー上がり最速で連勝しており、昨年は7戦中5戦で上がり35秒台をマークと安定して35秒台の末脚が使えています。展開的に差しが決まりやすいレースで先行勢も揃っている今回は、タガノビューティーで間違いないでしょう。
続いて相手ですが、今回対抗馬で最有力視しているのは、武蔵野S、カペラSと連続で3着に好走しているオメガレインボーです。1600mの武蔵野Sと1200mのカペラSは、距離は違えどいずれも中団より後ろからレースを進めて35秒台の末脚で3着に好走。
かつては速い上がりを出すタイプではありませんでしたが、約1年前のポラリスSで後方一気の競馬を試すと直線では素晴らしい伸び脚を披露して上がり最速をマーク。それ以降は常に上位の上がりをマークし続けており、脚質転換によりようやく最大限のパフォーマンスを発揮出来るようになってきた印象です。スプリントでどれだけの脚を使えるか、試走的な意味合いも強かった前走のカペラSでもしっかりと速い上がりを使えていることからも、1400mは合いそうな気配です。
ということで今年の根岸Sは本命タガノビューティー、対抗オメガレインボーという予想で勝負したいと思います。いずれも上位人気が予想される2頭ということで、2頭に絞った少点数の馬券で狙い撃ちしたいと思います。