【京成杯AH2017】グランシルク、重賞勝利の条件やっと整った?
今週の10日(日)の中山メインレースは京成杯オータムハンデキャップ。レース名通り秋に行われるハンデ戦だが、夏のマイル王が決まるサマーマイルシリーズの最終戦でもある。まさに夏から秋への変わり目である今の時期に相応しい一戦だ。
サマーマイルシリーズ1戦目の中京記念で2着に入着したグランシルクは一月半休んで最終戦に参戦。今年は5戦して馬券圏内100%と好調だが、勝ちきれないレースが続いており、悲願の重賞初勝利を達成できずにいる。グランシルクはクラブ馬でシルクレーシングの所有馬。出資者は重賞制覇を楽しみにしていることだろう。
能力的には重賞の1つは勝っていてもおかしくないレベルにあるが、実際はほとんど善戦どまりだ。秋のG1戦線を自由に出走させたいなら2着内には入って本賞金を加算したいが、陣営としては何としてでも1着を獲って重賞タイトルを馬にプレゼントしてあげたいところだろう。
京成杯AHは2015年にも出走しており4着の実績がある。右回りも左回りもこなす器用な馬だし、中山コース実績も「2-3-3-2」と悪くない。福永祐一騎手や戸崎圭太騎手を主戦騎手として起用してきたが、今回は田辺裕信騎手を確保。中山は得意な騎手なので期待度も一気にアップだ。重賞を勝っていないことでハンデもまだ有利に働く状況で、条件的には好材料も多い。あとはチャンスをものにできるかどうか。
昨年4歳時は東京新聞杯で10着、オープン特別の東風Sでも6着に敗れるなど成績の不安定が目立っていたが、今年は1400mと1600mを2戦ずつ、東京と中山を2戦ずつ、さらに中京のマイルも走って5戦全てで馬券に絡んでおり、異なる条件で成績を残している。得意な条件でないと脆さを見せたグランシルクだが、5歳になった今年は安定感に磨きがかかった印象がある。晩成の名馬として知られるステイゴールドの産駒の血のせいか、尻上がりに調子を上げてきた今年は重賞初勝利を果たす可能性は高そうだ。
サマーマイルシリーズの最終戦でもあるが、今週は秋の開幕戦、実りの秋で重賞初制覇といきたいところだ。