【チャンピオンズカップ2017予想】中京巧者のキングズガード、絶好の舞台で距離も問題なし

2017年の中央競馬ダートのチャンピオンを決めるチャンピオンズカップ。ダート界はハイレベルの馬が長く活躍することが多いのですが、メンバーを見るとG1・10勝を誇るコパノリッキーをはじめ、今年の帝王賞を勝ったケイティブレイブ、昨年のチャンピオンズカップを勝利し前走でJBCクラシックも制したサウンドトゥルー、今年のフェブラリーステークスの覇者ゴールドドリーム、昨年のJBCクラシックを勝利してドバイワールドカップでも5着とダート界トップクラスの力を見せてきたアウォーディー、昨年の東京大賞典を勝ったアポロケンタッキーと言ったG1馬だけではなく、昨年のチャンピオンズカップで4着と好走しているカフジテイクや、3歳時にジャパンダートダービーを制しているノンコノユメ、そして前走G3みやこステークスを勝利し最大の上り馬と言えるテイエムジンソクなどかなりのメンバーが揃いました。

どの馬にも勝つチャンスがありそうで、どこからでも狙えそうな今年のチャンピオンズカップ。そんな中で今回私が注目している穴馬はキングズガードです。

キングズガードは、前走G3みやこステークスで3着、前々走盛岡で行われた南部杯でも3着の成績を残し、チャンピオンズカップと同じ中京競馬場で行われたプロキオンステークスを勝った重賞ウイナーです。

ただ、最初に述べたダート界のG1で活躍している馬達と比べると実績的には1枚も2枚ももの足りないところでしょう。しかしこの馬の如何にも、今回の中京競馬場で行われるチャンピオンズカップを狙い澄ませた感がなんとも魅力的なのです。

そもそもキングズガードは中京競馬場で行われたプロキオンステークスを勝っているように、中京を得意とする馬で、これまで4戦して1勝2着1回3着2回と全て馬券圏内に来ているのです。昨年のチャンピオンズカップの結果を確認してみると、優勝したサウンドトゥルーが中京競馬で3戦2勝の成績ですし、2着となったアスカノロマンも4戦して2勝、3着が1回と中京を得意とする馬でした。チャンピオンズカップは、中京コースの適性が高い馬がそのまま上位に来る傾向があると言ってもいいでしょう。

2走前の南部杯の時に、鞍上の中野騎手が「もう少し短い方がいいかも?」と言っておりましたが、3着に入着した1600mの南部杯で長いとなると、1800mで行われるチャンピオンズカップでは距離の不安が出てきます。しかし、前走1800mのみやこステークスではそれを覆すかのように、最後方から追い込んで3着となりました。同じ距離で行われる今回のチャンピオンズカップを見据えたような競馬で好走し、本番へ向けて大きな弾みをつけるかたちとなりました。

みやこステークスの勝ち馬で今回も上り馬として注目されているテイエムジンソクからは0.6秒差の3着に終わりましたが、京都コースから得意な中京コースに変わるならこの差は縮められるでしょうし、逆転も十分にあると言えます。昨年のチャンピオンズカップの結果のように中京が得意な馬が上位に来るのであれば、昨年の上位組も侮れませんが、昨年の勝ち馬であるサウンドトゥルー、2着馬のアウォーディーはともに7歳。ダート界は長く活躍できますが、やはり年齢とともに力は落ちてくるもの。6歳のキングズガードの近走の好調ぶりは目を見張るものがありますし、今年はテイエムジンソクがペースを引き上げる可能性が高く、この馬向きの展開となる可能性も高そうです。昨年のサウンドトゥルーのようにロスなく直線に入ることができれば十分勝ち負けになるでしょう。

得意な左回りの中京で前走は距離にも適応してきたキングズガードが、いよいよG1初制覇を果たす時が来たのかもしれません。