【ゆりかもめ賞2018予想】新天地で新しい風を吹かせられるか
近年、ジョッキーによる武者修行が目立つようになってきたようです。最近では関西から関東へ一時移籍していた岩田騎手に続き、オルフェーヴルでお馴染みの池添騎手も今年は関東滞在中です。また、オーストラリアで修行中の坂井瑠星騎手が先週一時帰国の中京で勝ち星を量産したように、環境が変わることが人を育てるということもあるのかもしれません。
そんな池添騎手の本来の所属は栗東ということで、これまで残してきた戦績も栗東の管理馬によるものが大半となります。ロードクエストなど、美浦の有力馬への騎乗がなかったわけではありませんが、絶対量やインパクトで言えばやはり西の配分が大きいでしょう。そんな風向きが今年は変わるかもしれないと思わせるのが、今週日曜東京9Rのゆりかもめ賞へ出走するブライトワンピースとのコンビです。
父は昨年のブレイクで今年こそ試金石となるハービンジャー。母系は祖母にファンタジーS2着の実績もあるツルマルグラマーの仔、ツルマルワンピース。美浦・大竹厩舎の管理する3歳牡馬です。
大竹厩舎と言えばルージュバックが浮かびます。母として大事な仕事も残っているため引退はやむを得ませんが、やはり陣営としては現役時代に勲章として最高位の1つは持たせたかった名馬だったと思います。そんな看板馬の引退をカバーするのはやはり若手の役目。大竹厩舎と池添騎手の組み合わせでクラシックを目指すのは異例とも言えるかもしれませんが、デビュー戦を5番人気から勝利に導いたのも栗東滞在時代の昨年の池添騎手です。東西関係なく、迎え入れたかったジョッキーでしょう。
ゆりかもめ賞は東京競馬場・芝2400mということで東京優駿と同じ舞台ですが、やはり同条件で行われるダービートライアルの青葉賞が何故か本番に直結しないように、こちらも日本ダービーへと繋がるレースとは言えません。近年でもフェノーメノ、古くはシンボリクリスエスと名馬と呼ぶに差し支えない両馬も阻まれているように、このジンクスの壁は分厚い模様です。
それでも、歴史は誰かが覆すもの。果たして今年こそは勝ち馬が世代一の栄冠を勝ち取る事ができるか?地味な500万下と侮るなかれ、ぜひご注目ください。