【宝塚記念2018予想】ドバイ遠征明けのヴィブロス、気になる状態面は?
近年は牝馬の活躍が目立つ宝塚記念。昨年はミッキークイーンが3着、一昨年はマリアライトが優勝、その前はデニムアンドルビー・2着とショウナンパンドラ・3着といったように、牝馬が毎年好走しており、ここ5年間は毎年牝馬が馬券に絡んでいる。
今年出走する牝馬は2頭。ヴィブロス(牝5)とスマートレイアー(牝8)だ。どちらが絡みそうかと聞かれたら、年齢的にも実績的にもヴィブロスの方を選びたくなるが、過去10年で馬券に絡んだ計8頭の牝馬のうち、半分の4頭は8番人気以下の人気薄だった。最近重賞で穴を開ける松山騎手への乗り替わりということもあり、穴馬としてはスマートレイアーも十分魅力を感じる一頭と言える。
いずれも軽視できない存在と言えそうだが、今回はG1・2勝の実績を持つことから人気上位が濃厚なヴィブロスを考察してみたいと思う。
香港遠征後で3ヶ月の休養明け、気になる状態面は?
相手との力関係の前に、今回はドバイ遠征明けといことで状態面がまずは懸念される。昨年も同じドバイターフを走り優勝までしているが、秋の東京開催まで休ませている。しかし、管理する友道調教師によればこの時のヴィブロスの状態はすこずぶる調子が良かったようで、帰国後すぐにでも使える状態にあったと言う。
もともと秋まで休ませる予定で動いていたためそれは叶わなかったが、初の海外遠征にも関わらず見事に現地で好走してG1を勝利し、今年も同じレースで2着に健闘しているので、身体的にも精神的にも相当タフな馬なのだろう。
調教内容を見てみると、3,4週前でCWを走り、2週前は単走で追い切り。1週前でまたCWを3頭併せで先着し、6F81.2~5F65.5~4F50.5~3F36.3~1F11.5秒と時計も抜群だ。数も申し分なく、1週前までなら時計も文句はない。今年は休ませずに梅雨の時期でタフな競馬になりやすい宝塚記念へわざわざ出してくるくらいだから、やはり状態はそれなりに良いのだろう。
ただ、最終追いは栗東坂路で4F58.7~3F41.9~1F13.8秒と遅く、一気にトーンダウン。雨の影響で力を要する馬場状態だったこともあるかもしれないが、ゴール前に急坂がある中山・阪神では「0-1-0-4」と凡走することが多く、“坂”はそこまで得意ではない印象が強い。状態面が良さそうなだけに好走に期待したくなるが、坂のある阪神コースを克服できるかが好走のカギとなりそうだ。
今年の宝塚記念はファン投票の上位馬が次々に回避し、やや寂しい顔ぶれとなっている。ここのところ調子を崩している馬も多く、ヴィブロスにとってはG1タイトルを積み上げる絶好のチャンスと言えるだろう。“牝馬が強い宝塚記念”、この傾向は今年も続く可能性は十分にありそうだ。