【共同通信杯2024予想】2歳王者ジャンタルマンタル、「試走レース」でも買いか?

過去10年の出走馬から、5頭の皐月賞馬と2頭の日本ダービー馬が誕生している「共同通信杯」。今年も将来が期待された好メンバーが集まったが、中でもとくに注目を集めるのは朝日杯FSを制したジャンタルマンタルだ。2走前のデイリー杯2歳Sを制した後、2歳王者に輝いてと、無傷の3連勝でここまで駒を進めてきた。

前走は好スタートから好位を取りに行き、前がごちゃついたところで少し苦労はしたものの、すぐに折り合いをつけて4コーナーから徐々に進出。直線は馬場の真ん中に出して伸びていく大人びた競馬で快勝した。壁を作って折り合い、急坂もこなしてと確実に競馬がうまくなった。

賞金的には足りており、ここは左回りや、東京コース、輸送の経験値を積ませたいという陣営の意図がありそうだ。走法的には東京よりも中山の方が合う可能性が高いと個人的には感じるが、ここで好走してくるようならこの先の楽しみは増える。

デイリー杯2歳S、朝日杯FSとマイル重賞で結果を出してきたが、今回はデビュー戦以来となる1800m。皐月賞へ直行せずにここを使ってくるのは、距離を試したかったという点もあるだろう。距離延長に備えて折り合いを図る一戦となる。マイルの速い流れでも問題なく脚を使えたが、京都1800mのデビュー戦を難なく速い時計で勝てていることからも、ある程度距離の融通は利きそうだ。血統や馬体の体型からも中距離で好走できそうな気配はあり、不安よりは期待の方が大きいと判断するファンも少なくないのではないだろうか。

この馬で一番注視したいのは“状態面”だ。1週前の坂路の追い切りでは4F52.4―1F11.6は同日最速タイで好時計をマークしてきた。100%の仕上げではないにしろ、しっかりと好調はキープできている印象はある。

個人的には本番の皐月賞で狙いたいと感じていた1頭で、ここでこの馬に手を出すべきかは迷うところだが、ある程度良い状態で、距離や舞台適性についてもある程度期待もできるとなれば、重い印を打っても良さそうだ。