チューリップ賞(G3)有力馬情報・レッドアヴァンセ
今年のチューリップ賞(G3)で、人気を集めそうな1頭・レッドアヴァンセ。現在は、4戦2勝2着2回のパーフェクト連対中の馬である。
前走は、エルフェンステークス(3歳牝OP)スタートを無難に決めると、道中は後方2番手の位置取り。前半3F36.3、4F49.4の超スローペースの中、折り合いも問題なくついた。直線に入ると、外からあっという間に、まとめて前の馬を差し切り、先頭1着。追い出してからの反応が実にスムーズな馬である。
一瞬の切れという意味では、3歳牝馬の中でも高いレベルのものを持っていると感じた。上がり3Fは33.3だった。
この馬は、デビュー戦と2戦目の未勝利戦は、それぞれ2着に敗れている。初戦は、京都のマイル戦でインコースの中団でレースを進めたが、直線で追えなくなるシーンがあるなどスムーズさを欠いていた。2戦目もスタートで立ち遅れ。前に取り付くまでに余計な脚を使ってしまったのが最後の直線の末脚に響いた形だ。
確勝を期して臨んだ3戦目もスタートが上手く決まらなかったが、この日は、2戦目と違い、もう腹を括ったかのように、後方のままレースを進めたのが吉とでた。道中で余計な脚を使わなかったのも功を奏し、直線では、目の覚めるような末脚。あっさりと未勝利を脱出した。
デビュー戦の道中の位置取りが[6-9]、2戦目が[5-4]、3戦目の初勝利時が[14-13]、前走・エルフェンステークスが[10-9]。道中、慌てず騒がずの競馬をしたほうが、この馬としてはレースはしやすいかもしれない。折り合いも現時点では全く問題ないが、長く脚を使うというタイプではないから、脚の使いどころが難しい馬でもある。
兄に、マイル重賞ハンターのクラレントや、同じく1600メートルの、マイラーズカップ(G2)勝ちなどがあるレッドアリオンがいる血統。血統的には、マイル前後がベストだと感じるが、レッドアヴァンセは道中の折り合いが心配ないタイプだから、3歳の春のオークス(G1)までは王道の牝馬路線を歩んでほしいと感じる。
力関係を図るという意味でも、今週のレッドアヴァンセの競馬に注目してみたい。