【若竹賞2019予想】藤田菜七子、ヴィエナブローと待望のG1初騎乗の切符入手へ
昨年ついに規定の31勝越えを果たしG1レースへの騎乗が可能となった藤田菜七子騎手。一昨年よりも勝ち星を伸ばしており飛躍の1年となりました。ただ、福島新潟などローカル開催では逃げ・追い込みで見せる競馬も出来ていますが、中央開催となるとまだ存在感が薄いのが現状です。
また、騎乗可能になったとは言え多くの先輩方も順番待ちをしている中で有力馬には外国人ジョッキーを迎える風潮が出てきている昨今、騎乗馬を確保するのは簡単ではないでしょう。G1に出走可能な馬に指名されるのを待つよりは、自分が手綱を握った馬を出走可能なレベルまで育て上げるのがベストな方法となりそうです。また、同じ馬で勝ち続けることで陣営やオーナーの信頼を勝ち取ることができれば素質馬への騎乗機会を得ることもできるのではないでしょうか。
そういった意味で期待が掛かるのが今週土曜の中山9レースに組まれている若竹賞に出走する3歳牝馬ヴィエナブローです。父は日本では珍しいキャメロットということで、フランス産のマル外血統になっています。美浦・林徹厩舎の管理馬でオーナーは社台グループの吉田千鶴氏ということで、この馬で結果を出すことができれば非常に大きなアピールとなることでしょう。
前走の2歳未勝利戦では6番人気と低評価ながらも3番手追走から抜け出し3馬身差で勝利しました。2kg減量の恩恵もあってのことなのでそのまま鵜呑みにはできませんが、通説では1kgにつき0.2秒と言われる斤量による差を考慮に入れても充分すぎる勝利と言え、今回と同じ中山1800mでの勝利は評価できるところ。
出走する8頭の中で中山の芝コースでの勝利経験があるのはヴィエナブローの他にはヒシイグアスのみということで、2戦しかしていないヴィエナブローですが経験値では優位に立っていると言えます。
ここを勝てば2勝馬となり、今後トライアルへ参戦する芽も出てきます。初勝利からトライアルでの権利取りまで全て自身で成し遂げたとしても本番で乗り替わりというのもあり得るのが厳しい勝負の世界ですが、それでもなにもないところからG1騎乗の指名を受けるよりは可能性は高いはずです。
エアグルーヴ直系のグラディーヴァとアルバートの半妹フォークテイルが新馬戦勝利から2連勝を目指して参戦してきており道のりは険しいものとなりますが、新風を吹かせるためにG1騎乗への切符を勝ち取れるか楽しみなコンビです。