【エプソムC予想2019】結果が欲しいプロディガルサン、全兄・全妹に続けるか?
“安定感のある”というと一見褒め言葉に見えますが、競走馬にとっては一概にそうとも言い切れない点があり、同じような意味でネガティブな言い回しをするときには競馬用語で“勝ち味が遅い”ともいえ、毎回馬券内、ないしは掲示板には食い込むものの、いつも誰かが前にいて勝利には結びつかない、いわゆる“善戦マン”に使われる言葉ではないでしょうか。
今回そんな善戦マンの覚醒の切っ掛けとなることができるか期待されるのが、日曜東京メインレースのエプソムカップに登録しているプロディガルサンに初騎乗のレーン騎手です。昨年のディセンバーステークスから3戦立て続けにオープンクラスで2着が続いており文句の言えない成績となっていますが、ここまで好走が続いているにしては賞金加算が出来ていないのもまた事実。
また、血統も折り紙つきの良血であり、全兄のリアルスティールはドゥラメンテ、キタサンブラックとクラシックを張り合い、古馬になってからはドバイターフを勝利、そして全妹のラヴズオンリーユーは先日のオークスを勝利と、自身も3歳時にはダービー、菊花賞へ駒を進めており、挟まれた世代としてもそろそろ目に見える結果が欲しいところに頼もしい助っ人を迎え入れた形になります。
22戦3勝という数字だけみれば凡庸な戦績にも見えますが、2着に8度入っており連対率をみると50%とやはり安定感というキーワードはしっかりと抑えています。重賞で2着以内に入れていないため収得賞金が2225万円と低いですが、獲得賞金でいえば1億6千万以上と馬主への還元はしっかりと出来ている孝行者とも言えます。
オーナーは金子真人HDということで周囲からの期待も引き上げられてしまう嫌いはありますが、管理する国枝調教師としてもオークスのカレンブーケドール、安田記念のアーモンドアイと、あと一歩のところで勝ちを逃しているだけに、谷間のG3で流れを呼び戻しつつプロディガルサン初の重賞制覇を目論みたいところ。