【日本ダービー2016出走馬】サトノダイヤモンド、世代随一の前評判を取り返すか!
競馬ファンであれば誰もが注目するレースが日本ダービーですが、実は当週だけが注目されるわけではありません。夏競馬の2歳新馬戦からすでに「来年のダービー馬候補」はたくさん出走してくるわけです。しかし、日が経つにつれて段々とふるいにかけられては消えていく馬が多数なのが現実で、日本ダービーは勝つことももちろん、出走することも難しいということです。
そんな激戦の日本ダービー戦線で、デビューから一貫して主役を張り続けている馬がいます。それがサトノダイヤモンドです。父は2005年のクラシック三冠馬ディープインパクト、母はアルゼンチンでG1競走を3勝したマルペンサです。
サトノダイヤモンドはデビュー戦からして圧巻でした。購買価格2億3000万円の同馬は、このデビュー戦で同じく2億5000万円のロイカバードと対戦をします。いわゆる5億円対決ですが、サトノダイヤモンドはこれを歯牙にもかけずに楽勝します。この時点でダービー馬は決まりと言われたほどでした。
しかしデビュー戦を完勝しても、2戦目で凡走する馬も多数います。果たしてサトノダイヤモンドはと言いますと、2戦目の2歳500万下を持ったままで楽勝。その評判が噂ではないことを圧倒的な走りで示したのです。
続く3戦目は重賞のきさらぎ賞。クラシック戦線の本番を見据えた重要な一戦ですが、再び相まみえたロイカバードやその他の馬を全く相手にせずにここでも完勝。いよいよクラシック戦線の真の主役に躍り出たのです。
残念ながら4走目のクラシック初戦・皐月賞は好位から差し届かずに3着でしたが、上位2頭はハイペースの中、道中後方を追走していたわけですから、走破時計や展開を加味すれば最も内容の濃いレースをしたと言っても過言ではありません。
日本屈指の名門牧場であるノーザンファームが太鼓判を押す馬ですから、当然、日本ダービーでは巻き返しは必至となるでしょう。鞍上のC・ルメール騎手は昨年に日本の騎手免許を取得したばかり。昨年は同じく日本の騎手免許を取得したM・デムーロ騎手がダービージョッキーに輝いているわけですから、やはり期するものはあるでしょう。
敢えて不安な点を挙げるとしたら、左回りのコースが初めてなことくらいでしょうか。もっとも、父のディープインパクト産駒は既に2頭のダービー馬を輩出しているわけですから重箱の隅をつつくようなものです。