マーティンボロ、異国の地で初年度産駒が初勝利
種牡馬としても大成功を収めた6代目三冠馬のディープインパクト。その血統はこれからも脈々と受け継がれていくことでしょうが、海を渡り遠く離れたフランスの地でもまたディープインパクトの血が受け継がれています。過去にもファイングレイン、グレイトジャーニー、ミレニアムバイオ、ペールギュント、ボーンキングなどがフランスで種牡馬入りを果たしていますが、G1勝利こそないものの中日新聞杯、新潟記念と2つのG3勝利を引っさげて奮闘しているのがディープインパクト産駒マーティンボロです。
今年の種付け料は4000ユーロということで、日本円にして50万円に届かないくらいの金額設定となっています。各地で血の飽和に関する問題意識というのはあり、日本では頭を悩ませるサンデーサイレンスの血統も、ヘイローのクロスや日本での実績からところが変われば歓迎材料となるようです。
また近親にはヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスがおり、シングスピールも属するファミリーラインという血統背景をもつ良血馬です。
そんなマーティンボロの初年度産駒となるセントラルパークウエストが今月8日にフランスのディエップ競馬場で行われた芝の直線1100mレースのクロードモネ賞で勝利をあげました。セントラルパークウエスト自身はせん馬ということで、即後継馬といった話にはなりませんが、初年度産駒の勝利は今後の種付け依頼に直結する貴重な一勝と言えます。
フランスにはローエングリンの半弟で、サンデーサイレンス産駒のレゴラスも現在います。ディープインパクト産駒の活躍なども受けてサンデーサイレンスの血を求めてセレクトセールに来日する海外からのバイヤーも増えてきましたが、日本においても特に高額なセリとなるため、狙いたい馬が億を超えるということも珍しくないため難しい判断を強いられるところでしょう。
ディープインパクト健在のころは欧州から繁殖牝馬を引き連れて直接種付けをするなどといった交流も見られましたが、現在のサンデーサイレンス後継争いは群雄割拠という最中。実績面では大きく劣りますが、サンデーサイレンスの血を安価に現地で手に入れられる種牡馬という面で一定の需要を勝ち取るかもしれませんね。