【福島牝馬S】キレる脚よりタフさが鍵?上位人気馬2頭の考察

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今回の福島牝馬Sは福島ではなく新潟1800での開催になるが、先週の新潟は雨の影響もあり日曜日は40秒近く上がりがかかっていたように、とにかく馬場がタフだった印象を受ける。今週は土日共に天気は良さそうだが劇的に馬場状態が良くなるとは考えにくく、キレる脚を使える馬よりはタフな馬場状態の中でもしっかり走り切れる馬の方が良いだろう。

今回は上位人気が予想されるシゲルピンクダイヤとミスニューヨークの2頭について考察を述べさせて頂きたい。

シゲルピンクダイヤ

この馬に関しては桜花賞2着や秋華賞3着があるように、3歳時からしっかり結果を残してきた。この馬の特徴として挙げられるのが、ダイワメジャー産駒ながら速い上がりを使える際に高いパフォーマンスを出せている点である。G1の桜花賞では上がり32.7の末脚を使って2着。レベルの高かった昨年のヴィクトリアマイルでも、6着だが上がり3F33.2と速い上がりを使っており、メンバーレベルを考えるとパフォーマンス自体は非常に高かったように感じる。逆に前走の愛知杯や馬場のタフだった府中牝馬Sなどはレース自体が上がりを要したこともあり、パフォーマンスは低かったように感じる。今回新潟の1800で比較的後半3Fでスピードを出しにくいことを考えると、人気に見合った走りが出来るとは考えにくい。

ミスニューヨーク

G1エリザベス女王杯を除けばすべて5着以内と大崩れが非常に少ない馬で、勝ち鞍が中山・福島・小倉と小回りコースに集中しているように、速い上がりを使って差し切るタイプではなく上がりがかかった方が良いタイプ。コース問わず使える上がりのスピードに限界があるタイプだと思うので、今のタフな新潟は適性的に合っているように感じる一頭。

人間のマラソンなどでも同じことが言えるが、オリンピックで上位に入る選手は決して世界記録を保持していたり自己ベストが優秀なランナーが占める訳ではない。オリンピックは真夏に開催されるので走破時計自体が非常に遅くなり、本来のマラソンよりも更にスタミナが求められる。今回の福島牝馬ステークスも、スピードを出しにくい馬場状況の中で走れる馬はどの馬なのかを考えると馬券を当てるヒントが見つかるかもしれない。