【ジャパンカップ予想2016】フェイムゲームせん馬になって初のGⅠ

重賞4勝を誇る、長距離重賞の鬼であり常連のフェイムゲームが、気性難解消のため、今年の7月に去勢手術して騙馬になった。

血を残すことよりも、競走成績の向上を狙った苦渋の決断だ。手術後の始動レースにはジャパンカップ前哨戦のアルゼンチン共和国杯を選択。0.4秒差の5着となり、スローペースの流れのなか、最後方に近い位置取りからのレースであったことや、直線向いた後の鋭い反応を考慮すれば、内容としては決して悪くなかった。

ただ、この馬の最大の課題は脚質に幅がないこと。3000m超のレースでは、豊富なスタミナを活かしたレース振りで、例え後方からでもねじ伏せることも可能だが、2400m前後の場合は消耗戦にならない限りは、そうそう浮上の目はないとも言える。まして今回は一線級が集うジャパンカップである以上、尚更と言えよう。

前走のアルゼンチン共和国杯でも、鞍上の北村騎手が手術明けであることを考えたのかもしれないが、良くも悪くもこれまでと同様の脚質でのレースを見せていた。前走のみ見る限りではGⅠ級を相手にした場合の課題は、やはりクリアーされていないように思える。

ただ、休み明けであの内容であったことを考えれば、道中が消耗戦になったとき、フェイムゲームが馬券圏内に突っ込んできているということも不思議ではない。

その他の長距離適性馬と言えば本命キタサンブラックに、シュヴァルグランがいる。ジャパンカップの展開をどう見るかで、馬券戦略上、フェイムゲームの取捨に大きく関わってくる。