競馬歴は浅い人の方が当たるのか?今回はそんなふと疑問に思ったことについて書いてみたいと思います。
そもそも何故こんなことを思ったのかというと、先日競馬を始めたばかりの友人が馬券を的中させて目を輝かせながら喜んでいる姿を見たのですが、「自分にもあんな頃があったなぁ」としみじみと思い出したことが些細なキッカケでした。
私は競馬をやり始めた頃、今思えば不思議なくらい当たっており、今の時代のように3連単やWIN5などはありませんでしたので驚くような高配当はありませんでしたが、それなりに的中率は高かったと思います。
ビギナーズラックという言葉がありますが、これは全くの初心者がスポーツやギャンブルにおいて良い成果を残すラッキーな現象のことを言います。この現象には全くもって科学的根拠がありませんが、ことギャンブルにおいてはよく見受けられる現象です。
競馬を始めたばかりの頃、最初の頃は誰でもそうだと思いますが、「このコースは内枠が有利、先行馬が強い」とコースや出走馬を分析するために、純粋な思いで競馬を勉強しました。その為、余計な知識が入っていないぶん購入する馬の決断も早いです。
予想はシンプルなものですが、これが意外に当たったりするのです。「これは難解なレースだ・・・」「混戦ムードで一筋縄ではいかなそうだ・・・」といったように難しく考えすぎてしまいがちな今と比べると、単純化されていた頃の予想はスッキリとしていて気持ちのよいものでした。ビギナーズラックも馬鹿に出来ませんね。
もちろん最初の頃のレートは低いですから、1点100~500円程度でしょうか?予想も何レースもいっぺんにできるわけでもないですから、大体最初はメインレースのみですね。購入するレースを絞るという意味でもこれは非常に理にかなっています。
初心者の頃は的中したあとの行動も非常に賢いです。例えば、ビギナーズラックで5万円が的中したとしましょう。競馬初心者に取っての5万円は非常に大きい額ですね。勿論、玄人の方にとっても大きい額ですが、欲に目がくらんで最終レースも勝負してしまいがちです。最初から購入するレースを絞って挑んで的中した初心者の場合は、まともに予想していないレースには手を出しにくいですから、純粋に的中したお金をそのまま懐に入れます。
最初は余計な知識が入ってない故に純粋に欲を抜きにして導き出された馬券を購入する事が出来、的中したあともしっかりと利益として残すことが出来ます。これが色々な知識が入って来ると、3連系にも手を出したり、これが当たったら◯◯倍に・・・といったように今まで考えなかった事まで考える様になり、的中率が落ちてしまいます。
あくまで私自身の初心者の頃の体験と今現在の心理をもとに書かせていただきましたが、共感できるところがあるという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
初心忘るべからずという言葉がありますが、これは学び始めた頃の謙虚な気持ちを忘れてはならないという戒めで、室町時代の猿楽師の世阿弥(ぜあみ)が能楽の修行について言った言葉です。
競馬も何年もやっていると、目的と手段が入れ替わってしまいがちになります。ビギナーズラックを経験したことのある方なら、ぜひこちらの言葉も覚えておいておきたいですね。