阪神マイルの2歳G1が2週連続で開催されるこの時期になると「阪神マイルはディープの庭」なんて言葉をよく聞きます。その言葉の通り、ディープインパクト産駒にとって阪神の芝1600mは庭を走るくらい楽勝できる舞台という意味ですが、果たして本当にディープインパクト産駒は阪神のマイルで強いのでしょうか?
阪神・芝1600mの過去10年の成績を見てみると、ディープインパクト産駒が「72-56-49-291」で、次いで成績の良いキングカメハメハ産駒の「27-22-29-248」に大きく差をつけ、断トツでディープインパクト産駒が強い結果となっております。朝日杯FSの過去10年の成績に限れば、ディープインパクト産駒が「2-1-1-2」なのに対し、キングカメハメハ産駒が「2-3-0-4」となっており、勝率意外はキングカメハメハ産駒に劣るものの、馬券圏内はやはり高い結果となっております。
このコースと同競走におけるディープインパクト産駒の好走率は高く、昨年は2頭しかいなかったディープインパクト産駒でサトノアレスが優勝していることからも無視できない注目の産駒であると言えるでしょう。今年の朝日杯FSでは以下2頭のディープインパクト産駒が出走を予定しておりますので、それぞれ考察してみたいと思います。
ダノンプレミアム(牡2、栗東・中内田充厩舎)
今年の1番人気の最有力候補と目されている馬です。新馬戦はディープインパクト産駒らしい切れのある末脚で2着馬に4馬身差をつけ圧勝。その後夏は休養し、秋の始動戦であったサウジアラビアRCでは番手から進め、直線で楽に前を交わすとあとは単独独走で余裕の1着で2歳コースレコードVを達成。
ゲートの出も良く、距離の実績もあり、1週前の調教も抜群に良い。前走の圧勝っぷりだけでも十分買える馬ですが、さすがに逆らえないというくらい好条件が揃っている馬です。軸にももってこいの一頭で人気を集めることになりそうですが、果たして大方の予想通りの結果となるのか?G1初制覇へ向けて多くの期待と注目が集まります。
ケイアイノーテック(牡2、栗東・平田修厩舎)
新馬戦の阪神マイルを好位の内から抜け出し2馬身差をつけ快勝。夏は休養し、秋の始動戦であったデイリー杯2歳Sでは1,2着馬とは差があったものの、3着争いを制しました。阪神・京都マイルで崩れないのはやはりディープインパクト産駒ならではといった感じです。前走はプラス22kgとかなり増えておりましたが、成長分もありました。叩き2戦目の次で巻き返しを狙います。
休み明けにしてはそれなりには走れたという感じですが、本番はメンバーのレベルも上がりますので、当日にどれだけ良化できているかがポイントとなりそうです。父ディープインパクトで母はミスプロ系スマーティージョーンズの産駒。ダート系の母の組み合わせはパワーを要する馬場でもしっかりこなせそうな血統。週末は土曜が雨予報となっているので馬場によっては楽しみな一頭です。
2014年に中山から阪神へと舞台が変更されたことでディープインパクト産駒にとっては勝ちやすくなった朝日杯FS。昨年のサトノアレスに続き、ディープインパクト産駒の2連覇となるか?注目の一戦です。