【有馬記念2016予想】グランプリへ挑む女傑3頭
二冠馬ミッキークイーンの懸念点
生産者はノーザンファーム、父はディープインパクト、母ミュージカルウェイの血統である。
ここまでの戦績は11戦4勝、2着5回、連対率にすると81.8%と驚異的数値だ。3歳のときにオークスに出走し見事優勝しているため、有馬記念の距離は問題無いだろう。続く秋華賞では1番人気で1着となり2冠達成となった。
メンバーの揃ったジャパンCでは8着となったが、勝ち馬のショウナンパンドラとは0.3秒しか離されていない。その後は2着2着3着と続いており1着が無いが、前走のエリザベス女王杯では勝ち馬から0.2秒しか離されておらず負けても常に善戦している。6ハロンの上がりの早い競馬もこなしており、ディープインパクト産駒ならではの瞬発力も備えている。
そんなミッキークイーンだが実はデビューから中山競馬場を走ったことが無い。関西では阪神と京都、関東では東京のみとなっているのだ。
どちらかと言うと先行馬と言うより差し馬のため、スローペースになると差してきて届かずと言う展開もあり得そうだ。
牡馬混じりの競争はジャパンカップ1度のみであり、馬券外から唯一漏れたレースというのは気がかりな所。間違いなく牝馬の中では力上位だが、牡馬を相手取ったときにどうなるか。
また、2歳未勝利のときに重馬場で1着となっているが、時計のかかる馬場をこなせるかどうかも注目だろう。
復帰戦で上がり32.8秒を叩き出したデニムアンドルビー
父ディープインパクト、母ベネンシアドール。昨年の宝塚記念のあと屈腱炎を発症したため戦線離脱。前走の金鯱賞は実に一年半ぶりのレースとなった。結果を見れば8番人気の8着と復帰戦にしてはよくもなく悪くもないと言えるが、中身を見ればそう悲観するものでもない。優勝したヤマカツエースからは0.5秒差と若干離されはしたものの上がり3Fはレース最速タイの32.8秒できっちり締めている。
GⅠ戦線を戦ってきた当馬なので復帰明けとは言え本番に見据えていたのは当然有馬記念。金鯱賞は叩きとしては及第点の内容。1000m通過時点で61.5秒のスローペースで穴の先行馬パドルウィールの逃げ切りが決まるかどうかという前残りの、デニムアンドルビーにとっては歓迎し難い展開となった。
これまでの中山競馬場での戦績は一昨年の有馬記念1戦のみ。そこでは16番人気の9着。クラシックを競い合ったメイショウマンボも低迷の時期を続けているがデニムアンドルビーはさらに勝利から遠い。屈腱炎の故障明けながらキレの衰えないところは見せつけた。近年は良馬場に恵まれているが、3歳時には重馬場でも実績を残している。
復活の舞台としては少々ハードルの高いレースになるが、昨年の宝塚記念では強いラブリーデイ相手にクビ差肉迫してみせた。展開が向けばノーチャンスではないだろう。前走に引き続きバルザローナ騎手が手綱を握る。