【シルクロードステークス予想2024】堂々主役のアグリ、課題は“馬場”

京都の日曜メインは春の短距離王決定戦へと続く一戦「シルクロードS」が開催。今年も短距離重賞戦線を賑わす好メンバーが揃ったが、中でも主役候補として注目を集めるのは、前走の阪神C・3着から参戦するアグリだ。

約1年前の2月に開催された阪急杯では先行策から粘り切って重賞初制覇を成し遂げ、その後も秋初戦のセントウルSで上がり3F最速の32秒4の強烈な鋭さを引き出して2着に好走した。

高松宮記念・7着、香港G1のチェアマンズSPでも5着に善戦するなど国内外のG1でもまれてきており、着実に地力を強化してきた。G3なら堂々の主役と考えてよいだろう。

前走の阪神Cは約2ヶ月半ぶりの実戦で馬体重プラス10kgとやや太め残りだったが、0秒1差の3着に好走。今回は栗東坂路の1週前追い切りで4F50秒4-12秒1の好時計をマークしてきており、叩き2戦目でパフォーマンスも上がってきそうな気配十分。

できれば良馬場でやりたいタイプということで、京都の馬場状態を考慮して回避する情報も出ていたが、本気度の高い追い切りを消化してきており、当初の予定通り出走が決まったようだ。やはり気になるのが“馬場”だが、今の京都はタフで先週の重馬場開催で傷みも進んできている可能性は高い。

稍重で1勝、重馬場で2着に好走しているので重馬場適性については正直低いと判断するにはまだ早計かもしれないが、掴みきれていないというところはある。

欧州短距離で活躍したカラヴァッジオを父に持ち、母父は米国ダートの短距離で活躍したウォーフロントという血統背景から難なく走ってくれそうな気配もある。

不良馬場開催となった昨年の高松宮記念では7着に敗れたが、差し・追い込み有利な中で先行して0秒6差なら悪くはない。直線で不利があったことなども考慮すれば、大きく割引く必要もないだろう。

セントウルSの時のように開幕馬場なら高い信頼度を持って推せたが、果たして開催が進んだ今のタフな京都ではどうか。こなせる可能性を十分に残した中で今回のメンバー構成なら勝ち負けになる期待も十分あるだけに、慎重に取捨を判断したい。