【根岸ステークス予想2024】エンペラーワケア✕川田将雅騎手、課題は”東京コース”と”展開”

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ダートG1のフェブラリーSの好走馬を多く輩出している「根岸ステークス」。本番に直結しやすいレスということで注目度は高い一戦だ。

主役候補は条件戦を圧勝で2連勝中の素質馬エンペラーワケア。2走前のドンカスターCは4馬身差、前走の御影Sシルクロードは3馬身半差で快勝と近2戦の内容は圧巻だった。530kgを超える大型が繰り出す豪快な伸び脚は迫力があり、重賞初挑戦となるが即通用しそうな気配がある。鞍上も前走好騎乗を見せた川田将雅騎手が引き続き騎乗ということで、信頼度も高い。

勢いそのままに重賞タイトル獲得も十分に有り得そうだが、不安なのは舞台設定。初となる東京のダート1400mはスタートから緩い下り坂で、コーナーも近く、先行争いが激化しやすいという特徴がある。過去10年のデータと傾向を見ても、逃げは3着内が0回、先行も【1-3-1-34】と不振だ。一方、差しは【6-3-4-44】、追い込みも【3-4-5-39】と好成績で、控えた馬から買うのがセオリーと言って良いレースである。これまで逃げ・先行で結果を出してきたエンペラーワケアにとって、関東遠征も含めて舞台設定が大きなカギとなるだろう。

近2戦の内容は強かったとは言え、いずれも前有利の展開を先行と展開は向いた。今回はクイーン賞を逃げて3着に粘ったパライバトルマリン、ペルセウスSで逃げ切り勝ちを果たしたヘリオス、清洲特別Sで逃げ切ったアームズレインなど、前へ行きたい馬が多数参戦。ペースが上がりそうなメンバー構成となっており、例年通りの差し有利な展開となる可能性は高そうだ。エンペラーワケアはラスト上がり3F35秒台が未経験であり、昇級初戦・重賞初挑戦という中で速い流れに対応して勝ちきれるほどの馬であるかを見極める必要がある。

また、これまで芝でスタートしてきており、ダートスタートは未経験という点もどう影響するかは未知。うまく出て好位に付け、速いペースに対応して押し切る競馬をこのメンバーとこの舞台でやってのければ、本番のフェブラリーSでも大いに期待できる1頭となりそうだ。何れにせよ、この馬の真の力を見極めるためにも、この一戦は大きな試金石となるだろう。