【JRA】初年度産駒わずか7頭から2歳新馬勝ち馬が登場した注目の新種牡馬とは?

牡馬にとって繁殖に行くというのは一握りのサラブレッドのみに許された特権ではありますが、そこから先にもまた繁殖牝馬を集めるという熾烈な競争が待ち受けています。現役時代の話題性でスタートダッシュに成功したとしても、初年度産駒が生産者の思うような結果を残さないと、特に種牡馬生活3年目以降がつらい状況となってくるでしょう。

近年では海外の一流血統が当たり前に日本に入ってくるようになり、サンデーサイレンス旋風後は混戦模様となっている日本の馬産界ですが、初年度産駒が一桁、かつそこから新馬戦勝ち馬が出てくるというのは、小さな牧場でがんばっている方にとっては希望が持てるニュースではないでしょうか。

今年の目玉種牡馬としてはブリックスアンドモルタルやレイデオロがまず挙げられるであろう中、今月7日に笠松競馬場で行われた2歳新馬戦でブルーチースが1着となり、新種牡馬グァンチャーレが貴重な産駒の初勝利を挙げました。

父スクリーンヒーローの後継種牡馬としてはモーリスが圧倒的な存在感を示していますが、種付け料を考えると中小生産牧場としてはそう簡単に種付け相手に選べるものでもありません。

そういった意味では初年度産駒7頭の中から新馬勝ち馬を誕生させたグァンチャーレは先々面白い種牡馬といえそうです。

グァンチャーレの現役時代のオーナーは今年のロイヤルアスコット開催でOkita Soushiが勝利を飾ったことでもニュースになった松本俊廣氏と勢いにのっていますが、グァンチャーレ自身はシンザン記念勝利、マイラーズカップ2着が代表的な戦績で、G1実績はない中で種牡馬生活をスタートしています。

2年目の産駒も6頭と厳しい状況は続いていますが、初年度産駒の中には母カンシャノキモチのエグゾールテッドが中央競馬所属となっており、美浦・本間忍厩舎からデビュー予定となっています。

中央でも勝利するようなら種付け頭数の飛躍も考えられるだけに、ブルーチースのその後も含め、数少ない産駒の活躍に注目ですね。