スペシャルウィークの系譜を受け継ぐリーチザクラウンに今年は注目

スペシャルウィークといえば、武豊騎手にダービージョッキーの称号をプレゼントした1頭として名高い名馬ですが、種牡馬入りしてからの代表産駒としては繁殖牝馬としても一流の成績を残しているシーザリオを挙げられるファンは多いのではないでしょうか。

今年はそんなスペシャルウィークの血統から先々が期待できる新星が海外で輝きを放ちました。今年3歳となるリーチザクラウン産駒のクラウンプライドがUAEダービーで見事1着となりました。

父リーチザクラウンは、オーナーがスペシャルウィークと同じ臼田浩義氏、加えて2009年のきさらぎ賞を武豊騎手とともに制し、11年前に同じくきさらぎ賞を制していたスペシャルウィークと同馬主、同騎手による父子制覇という珍しい記録を作りました。

伝説の新馬戦といわれた2008年10月26日の京都競馬場で行われた芝1800mの新馬戦でデビューしたリーチザクラウンは2着に敗れはしたものの、勝ち馬のアンライバルドは後に皐月賞勝利、3着のブエナビスタは桜花賞を含めG1を6勝、さらに4着のスリーロールスは後に菊花賞制覇を成し遂げており、G1ではないものの5着のエーシンビートロンは後に地方交流重賞のサマーチャンピオンを制しており、掲示板に載った5頭がいずれも重賞勝ち馬となるハイレベルなレースでデビューしています。

その後は皐月賞に挑んだ結果が13着とまさかの大敗となってしまったものの、不良馬場で行われたダービーでは2着に粘りこむ競馬を見せました。古馬になってからは芝のマイル路線を主戦場としたもののG1勝利はならず、その後種牡馬入りしました。

戦績が地味なこともあり繁殖牝馬はそれほどの頭数は集められたなかったものの、クラウンプライドが海外で見事な走りを見せ、4戦3勝と高いレベルの産駒が誕生したことで、スペシャルウィークの血をさらに紡いでくれる可能性のある馬が出てきました。

今年で供用10年目、節目の1年となるリーチザクラウンにとっては孝行息子誕生で種付けシーズン前にインパクトを与えるレースをしてくれたクラウンプライドの今後も含め注目していきたいですね。