【JRAカペラステークス2024予想】中央競馬で返り咲いたエティエンヌ、前が崩れる展開なら

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今週の日曜日、中山競馬場ではダート1200mの重賞、G3「カペラステークス」が開催される。

毎年ほぼフルゲートとなるこのレースは、ペースやメンバー構成次第で展開が大きく変化する特徴を持つ。基本的に先行有利な1200m戦だが、過去10年では4コーナーで10番手以下だった馬が3勝しており、控えた馬の激走も多い。

今年もフルゲート16頭が出走予定だが、その中で特に注目しているのがジョーカプチーノ産駒の5歳セン馬で差し馬の、エティエンヌだ。

エティエンヌは前々走の3勝クラス・初風ステークスで勝利し、5歳にしてオープン入りを果たした。その後のオープン初戦では5着と掲示板入りし、重賞初挑戦の舞台となる今回も期待がかかる1頭だ。オープンクラスや地方交流戦で実績のある馬たちと比較して人気は低いようだが、展開次第では勝ち負けになるだろう。

まずこの馬のキャリアを振り返ってみると、デビューは中央競馬のマイル前後を使われてきたが、結果を出せずに地方競馬に転厩。そこで実績を積み、中央に復帰すると、1勝クラスでの勝利を皮切りに連勝を達成。さらに前々走の初風ステークスを含め、復帰後9戦で3勝を挙げている。遅咲きながら着実に力をつけてきた馬と言える。

特筆すべきは、その末脚の成長ぶりだ。中央復帰後の初勝利まではラスト3ハロンで3位以内に入ったことがなかったが、この勝利をきっかけに、直近の6戦すべてでラスト3ハロンが3位以内に入る安定感を見せている。末脚は確実に進化していると言えよう。

その末脚は一瞬の切れ味で差し切るタイプではなく、レース終盤でじわじわと持続的に伸び続けるタイプ。派手さはないが安定感があり、展開に左右されにくい。この特性が、展開が読みにくいカペラステークスでは大きな武器となり得る。

今回のカペラステークスでは逃げ先行が有利になるか差し追い込みが台頭するかの判断が難しいが、エティエンヌの末脚はそのどちらの展開にも適応できる可能性が高い。これまで培った素質を発揮し、重賞での初タイトルを掴むチャンスは十分にある。

ダート1200mの重賞・カペラステークスで、エティエンヌの末脚がどこまで通用するのか。その素質が開花する瞬間を期待しつつ応援したい。