【AJCC予想2019】ジェネラーレウーノ、スタミナ生かすレースに期待
新日米安保条約が発効された1960年。日米友好の一環としてニューヨークジョッキークラブから優勝杯の贈呈を受け、「アメリカジョッキークラブカップ」通称「AJCC」が創設された年でもあります。今年は1960年の第1回から数えて60回目となる記念すべき一戦となりますが、果たしてどんなレースになるのでしょうか。
出走メンバーには昨年の覇者のダンビュライトをはじめ、菊花賞馬のフィエールマン、セントライト記念を制したジェネラーレウーノなど、中距離のトップクラスが注目を集めます。
今年は京都金杯でパクスアメリカーナ、先週の日経新春杯でグローリーヴェイズが優勝し、明け4歳世代が早くも活躍。AJCCでは菊花賞ぶりとなるフィエールマンとジェネラーレウーノの2頭が明け4歳。昨年覇者のダンビュライトが5歳で、あとは6歳が3頭、8歳が3頭、9歳が2頭とロートルも多い上に少頭数です。菊花賞ぶりとなる2頭にとってはここが叩きだとしても負けられないでしょう。
逃げか番手のジェネラーレウーノに、末脚が自慢のフィエールマンといずれもタイプが真逆ですが、菊花賞ではジェネラーレウーノが逃げて結果的にフィエールマンにとって有利な流れを作っており、フィエールマンが優勝しております。今回もこの2頭がキーホースと見て良いでしょう。
ジェネラーレウーノは中山成績が「3-0-1-0」の中山巧者。安定した先行力もここでは魅力で、今回はベストな条件と見て良いでしょう。一方のフィエールマンも中山は1戦1勝という実積ですが、中間で発熱を起こすなど、元々の体質がけっして強い馬ではないので状態面の不安がネック。「叩きだとしても負けられない」とは言ったものの、休み明けで差しそこねる可能性も。
前回の過去10年のデータ・傾向でも記したように、AJCCは先行勢が強いレース。ダンビュライトも昨年は番手から抜け出して優勝しており有力ですが、気性難を抱えている点を考えるとやはり買いやすいのはジェネラーレウーノでしょうか。
セントライト記念では番手から早めに抜け出し、後ろから伸びてくるレイデオロの弟レイエンダを完封して優勝。菊花賞では長丁場を意識したレース運びとなってしまいましたが、得意の中山で小回りの中距離なら、自分の競馬ができる可能性は高そうです。
ジェネラーレウーノを管理する矢野調教師も「菊花賞は苦手なスローの瞬発力勝負にしてしまったんで、今回はスタミナを生かす形に持ち込みたいですね」と前走の敗因・教訓を語っており、積極策を示唆。今回は少頭数でとくにスローペースにもなりやすいので、鞍上の田辺騎手にはペースを作っていくという意識を強く持って挑んでもらいたいところです。
得意の中山に変わり、条件は好転。明け4歳世代の一翼を担う存在だけに、巻き返しに期待したいです。