香港国際競走 各レース分析

それにしてももの凄い日本馬の布陣という印象である。日本の現役トップホースの半数程度は香港に集結したと言ってもいいかと思う。

正直なところ過去3弾の海外馬券は日本馬が出走しているお陰で海外馬券を買うことができるというレースだった。参加者、チャレンジャーという立場であり、大一番で近走以上の最高のパフォーマンスをしなければ勝ち負けは難しいというレースだったかと思うが今回は違う。

日本と同等のパフォーマンスが出来れば自然と勝ち負けになるであろうレースも多く、過去の香港における日本馬の結果からもそのパフォーマンスが出来る可能性も高い。

まずメインの香港カップ。日本馬も近年は欧州同様2000m路線のタレントが豊富ということもあり、欧州のトップホースの出走はないようなので、日本馬のワンツースリーすらありそうな強力布陣。

日本馬が中心となりそうなメンバー構成なので、今回はじめて日本独自オッズにおける日本馬が過剰ではなく妥当なオッズになることも予想される。それでも日本馬以外が1頭絡めばやや良い配当に、2頭絡めばそこそこ良い配当になるだろうし、日本馬以外が1着ならかなり良い配当になるのではないか。日本馬以外を上手く絡ませたいところだが、日本馬のワンツースリー馬券だけに絞って買う手もあるかもしれない。

準メインのマイル。最も混戦という印象もあり、日本馬3頭の序列も甲乙付けがたい印象。過去3弾の海外馬券と比較した場合には日本馬のチャンスは高いと言えると思うが、現地馬、日本馬以外の層も厚いのがマイルという印象もある。例によって日本馬が過剰人気するようであれば、日本馬以外から狙う手もある。

スプリント。マイル同様、現地馬、日本馬以外の層も厚いカテゴリかと思う。日本馬にとっては長らく鬼門のレースという印象であったがロードカナロアが圧勝したことで、能力、スピードの絶対値が上なら普通に勝てるレースであることが証明された。今年の2頭を日本史上最強スプリンターと比較するのは酷だが、あとは日本と同等かそれ以上のパファーマンスが出来るかどうかと、相手関係だろう。

ヴァーズ。仮にJCに来ていても主役になるであろうこの路線のビッグネームが今年も出走してきた。日本馬にとってこの路線はJCと有馬記念の谷間の番組となり、現地馬の層が厚いカテゴリではないので、JCや有馬記念での勝ち負けは難しいという判断の馬がここへ回ってくることが多いのかと思うが、今年はむしろ相手が悪かったかもしれない。ビッグネーム相手に一発あるか、どこまでやれるかという過去3弾の海外馬券と似た構図のレースという印象もある。

総じて過去3弾の海外馬券より日本馬のチャンスは高い。この香港国際競走が日本馬が勝つ初の海外馬券となるかもしれないし、海外馬券ではじめて日本馬が馬券対象になることをいずれかのレース、なんなら全レースで期待したいし、期待できる布陣であり条件だろう。