JRA「競走馬トラッキングシステム」の導入実験を実施、8月20日の札幌開催から

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JRAは27日、大阪市で関西定例会見を開き、来春を目標に「競走馬トラッキングシステム」を導入すると発表。また、今夏札幌開催の8月20~21日、9月3~4日の4日間で導入実験を実施する予定であることも明かされた。

同システムは、GPSを利用することでレースの中継映像に各馬の走行位置関係をグラフィック表示できるようになるシステム。出走馬の番号ゼッケンにGPSアンテナを含むセンサーを装着することで、競走中の位置情報をリアルタイムに収集することが可能になる。

現在のレース映像は、JRA職員が手打ち作業で前3頭の馬番のみを表示するシステムを採用しているが、トラッキングシステムの導入で瞬時に各馬の正確な隊列を確認することが可能となる。

海外レースの中継映像を見たことがあるファンならすでにご存じの方も多いと思うが、海外競馬では早くから導入されていた馴染みのあるシステムだ。出走馬の走破時計も国内では0.1秒単位だが、同システムの導入国では0.01秒単位で表示するのが当前となっている。

国内では、昨年の12月に中山であった競馬学校生の模擬レースにおいてトラッキングシステムが実験済み。実際のレースにおける導入時期は現在スタンド工事中の京都がリニューアルオープンする来春の予定となっており、当面は重賞やメインレースのみで採用することになるが、将来的には各出走馬の200mごとのラップタイム表示もできる可能性がある。

当然、全レース導入は時間もコストがかかりそうだが、ファンにとってもより良い環境で競馬を楽しむことに繋がるだろう。まずは導入実験が実施される夏の札幌競馬に注目だ。